ほんまに「おいしい」って何やろ? その4
(露庵 菊乃井 木屋町店の現在のカウンター)
フランス留学(遊学?)から帰国して
3年間名古屋の料亭で修業。
そのあとの「帝王学」が実に面白い。
親から300万円借りて、
「菊乃井木屋町店」を開店。
七坪で七席の小さな店。
「300万円くらいで開業できるか!」
と突っ込みたいところですが
まあいいでしょう。
資金援助ではなくて借りたというからこれも帝王学。
昔調理師学校出て3年くらいですぐお店を
オープンしたお客さんがいました。
やはり料理人としては小さくても自分の店を
持つことこそが夢ですからね。
「たった3年で名門料亭の看板を掲げられるか?」
とまた突っ込みたいですが、いいでしょう。
まあ若い料理人は皆自信だけは持っていますから。
「絶対に失敗しません」
とドクターXの大門未知子みたいなセリフを
必ず言いますからね。
「三年くらいの修行で何でもできる」
つもりでいたようです。
でもお店開いても
「誰も来ない。一人も来ない。」
「一週間ボウズということもあった」
「客席に誰もお客さんがいないのですから、
客席に座って、手に入る料理書という料理書は、
和洋中問わず、片っ端から読み倒しました」
素晴らし経験ですね。
京都の老舗割烹の三代目です。
2023年の広島サミットでも
「総料理長」として腕を振るわれ
文化功労者にもなられた方が
開店当時は誰も来なかったのです。
ふと25年前の私を思い出しました。
開業二カ月目。私もボウズでした。
やることないから、中野南台にあったTKC租税資料室に
いって朝から晩まで、書庫にあった「開業体験記」を
むさぼり読んでいたことを思い出しました・・・。
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