医者の父が息子に綴る人生の扉をひらく鍵 その5
小学校の時に「カエルの解剖」が
まったくできなくて、医者の道すら
考えたこともないと正直に書きました。
「医学部はどんな授業を受けるのだろう」
本当に思いますね。
それは、「悩め医学生」に詳しく書いてあります。
これは驚きの連続でした。
2年生の秋から始まる「解剖学」。
当たり前ですがカエルやコイではないですね。
文字通り「人体を解剖」しながら学ぶのです。
エッセイにはこの金髪ピアスの学生が
難物の解剖学の名物教授に対して
必死に戦う様が生々しく描かれています。
解剖学は二つ。
「人体を解剖しながら内臓、骨や筋肉などを
学ぶ肉眼解剖学」
「いろいろな臓器を顕微鏡で詳しく見る組織学」
「亡くなった人の体にメスを入れ、
100以上のパーツにバラバラに観察し
スケッチを描き、骨と筋肉、神経の
名前をすべて暗記する。
試験では実物を見せられてその名を答える」
何だか聞いただけで恐ろしいですね。
私にはとても無理ですが、
医学生はそれを嫌がっていては
とうてい医者なんかにはなれないのです。
お医者さんに対する考え方が変わりました。
医学生として患者さんに会うと必ず思うこと。
「こんな学生の自分では申し訳ない。
早く一人前の医者になって直したい」
医学生は皆そう思いながら必死に勉強するのです。
「自分の親や恋人が、この病気になったら
どうしよう」
「不思議と自分の体の心配ではない。
大切な人が大変な病気に侵されたら、
何としても助けたい。
そんなカリキュラムでもあるのだ。
これは医者として一番大切なことだ」
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