ユニクロ その10
日本のトップクリエーターである
佐藤可士和氏にブランド戦略を託したのですね。
ここの記述が一番面白かったところ。
真っ先に柳井氏に問うたのは
「ユニクロを無国籍のグローバルブランド
として打ち出すか、それとも日本初の
ブランンディングにするか」
アパレル業界では、
「ZARAはスペイン、H&Mはスエーデンが
生んだブランドだがいずれも本国の『色』は
打ち出していない。
アメリカのGAPもこれに近い。」
つまり世界で先行しているアパレルの巨人は
「無国籍」なのですね。
でも柳井氏は即答します。
「絶対に日本初のブランドですよ。」
それには「ユニクロとは何か」を
強く打ち出すことが必要だと。
二人で「服とは何か」を思索します。
もちろんアパレル業界で世界一になるための
戦略なのですね。
ここを突き詰めることができるというのは
まさに佐藤可士和さんが稀代の「翻訳家」と言われるだけの
類まれな力量なのでしょうね。
ユニクロの「6つの定義」
服装における完成された部品である
人それぞれにとってのライフスタイルを
つくるための道具である
つくり手ではなく着る人の価値観からつくられた服である
服そのものに進化をもたらす未来の服である
美意識のある超・合理性でできた服である
世界中のあらゆる人のための服、という意味での
究極の服である
「部品」や「道具」というのが、ファッション業界には
なかった発想。
恐ろしい男ですね。
柳井正氏は・・・。
世界戦略は始まったばかり。
この男が佐藤可士和氏と手を組むことで
本当に世界一になるように思えてきました・・・。
(がんばれ 日本初のブランドシリーズ おしまい)
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