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2024年3月 7日 (木)

わが投資術 市場は誰に微笑むか その2

この本は40年前の野村證券のこと、特に

{40年前の野蛮だった頃の野村證券}

がなまめかしく書かれていて

結構懐かしく読みました。

 

清原氏が野村證券に入社した時代に経験したこと。

 

「野村證券の営業マンが、儲かる株を見つけて

顧客に買ってもらったら2年で3倍になった。

この営業マンは優秀なのでしょうか?」

 

答えは真逆なのですね。

こういう営業マンがいたら支店長に

ひどく叱責されたのです。

 

私も正直そんな経験があります。

「この株は間違いなく3倍になります!」

そういって買ってもらった客がいたとします。

翌月少し上がってきたら

「どうしてあの客を売らせて違う株を買わせないのだ!」

支店長から怒られる訳ですね。

「3倍になると言って買ってもらったので・・・」

また怒られます。

時には

「どうしてそれを売って投資信託にしないのだ!」

「あの方は株が好きで買ってもらった訳で・・・」

またまた怒られます・・・。

 

きっと清原氏もこの理不尽な営業姿勢に

疑問を持っていたみたいですね。

 

私から見たら海外のエリート営業マンかと

思っていたら、この記載

「海外では本社の『腐れ玉』をはめるのが仕事・・・」

これは個人的はショックでしたね。

 

それどころか

「顧客にどれだけ儲けさせた」

という自慢は一切しませんでした・・・。

まあ、当時のことを思い出しながら、

なぜ自分は投資顧問会社を立ち上げたのかという

「懺悔」をこめた理由なのでしょう・・・。

 

「まったく清原氏との接点はありませんでした。」

と書きましたがそうはいっても清原氏との接点が

どこかなかったのか探しました。

ありました!

彼は野村證券のニューヨーク支店で

転換社債を使った「ヘッジ取引」をやっていたのですね。

それがきっかけでヘッドハントされたのですから。

 

自慢ではないですが、当時私は

本社の転換社債部のディーラーでしたから。

この「ヘッジ取引」は結構勉強しました。

説明すると難しいのですが、

割安の転換社債を購入して株に転換するのですが、

その前にその株を空売り「ヘッジ」するのですね。

転換社債を株に転換するとほぼノーリスクで

儲かるのです。

 

書きながら思いますが、

私も当時多少英語がしゃべれたら

転換社債のヘッジ取引で

外資系の証券会社にヘッドハンティング

されて違う人生があったかもしれないですね・・・!?

(まあ絶対ないか・・・)

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