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2024年3月26日 (火)

わが投資術 市場は誰に微笑むか その5

日経平均が4万円を超えた今こそ、

この清原氏の「遺作」を読んでいただきたいのですね。

本当に「遺言」のように思えます。

事実、咽頭がんの手術の後、5年間も筆談生活。

そこで彼は思ったのですね。

 

「私には後継者がいません・

私が蓄積してきたヘッジファンド運用の

ノウハウは後継者に承継されません。

それなら全部世の中に『ぶちまけてしまえ』

という気持ちになりました。」

 

これからヘッジファンドのマネージャーに

なりたい方がどれだけいるのか分かりません。

でもこの「新NISA」騒動で、にわか投資家が

世の中に増殖しているのです。

そういう方々こそ、この本を読んでいただきたい。

そして考えていただきたいのですね。

 

「長期分散投資すれば安全です」

 

そんな若手セールスマンの甘言につられて

安易に始めていいものかどうか。

 

「2007年12月~2009年2月」

リーマンショックの地獄絵図、弱り目に祟り目

 

ここを何度も読み返していただきたいのですね。

専門用語が多すぎて分らないかもしれません。

 

でも単純に表から、基準価格2700から300へと

9分の1になったことで分かるでしょう。

これが相場の世界です・・・。

 

「2004年、2005年に大量に流入した年金基金を

中心に、ファンドの顧客の解約が相次ぎ、我々は約半分の

投資家を失いました」

 

事実運用資産が1875億円から516億円にも

減っていますからね・・・。

 

どん底の記述が実になまめかしい。

 

「最後には私の銀行預金の約30億円をファンドに

ぶち込みました」

 

すごい相場師ですね。

いまや金融資産800億円と言われる清原氏ですが、

この勝負で負けていたら、ただの破産者です。

 

全財産を投資することなんて絶対にお勧めはしませんが・・・。

 

でもこのリーマンショックで解約しなかった顧客だけを

その後大事にしたのです。

 

ジョージソロスの名言。

「自分がすべきは残った顧客のためだけに

最高のパフォーマンスを目指すことだ。

新規の顧客の資金は高いパフォーマンスを

目指す上では邪魔だ」

 

「それ以来新規顧客の資金は一切受け付けていません」

 

ここは非常に感動しました・・・。

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