実家のとうふ店を400億円企業にした元営業マンの話 その4
経営学的に一番興味が持つところなんですが
2006年にこの41億円の巨大投資をしたことなのですね。
まずSKU(ストックキーピングユニット)という
在庫管理上の最少品目数をまず370から
143に減らす。
産業用ロボットを導入して生産効率を高めて、
拡大路線に入る・・・。
売上高があっという間に100億円を突破。
これは「大正解」の経営戦略のはずでしょね。
1時間にとうふが8000丁もできあがる工場。
しかも、日持ちが5倍にもなって。
スーパーで売られている、
「絹・木綿」の通常のとうふなら
完全に全国的に勝負できる体制に。
第三工場が稼働して、さらに芳賀工場も
稼働させます。
これは油揚げ、厚揚げが専門。
このまま上場目指して売上を拡大して
利益を上げて事業として成功していく・・・。
これはこれでアリだったと思うのですが、
この本のなかで社長はこう言っています。
「利益の話からしますと、実はうちの利益率が
一番高かった時代は2010年代初頭なのですね。」
「そのまま木綿と絹の量産体制を磨いていれば
もっと売上高はいったかもしれないけど
150億円レベルでとどまったしょう。」
面白いのはこの社長は、上場公開何て興味ないのです。
そんなことは考えていないから面白いし、それこそ
「数字ばかり追い求めると、
とうふを作らずに『白い塊』になる・・・」
本当に愛すべき社長ですね。
シェアを取るのはいいけど価格競争力が
ついてくると、値上げが簡単に出来そうですが
それもしないのですね。
ここは勉強になりますね。
「売上高利益率が3%を超えると、
大手さんが入ってくる。
これまでの経験値ではそうですね。」
これはそうかもしれないですね。
大手なら100億円くらい出して
とうふの新工場は簡単にできます。
でも100億円の売上あっても
3億円程度しか儲からないのなら
最初から手を出しては来ないのです。
つまり、コンビニで売られている100円の豆腐でも
3円しか儲からないのなら、確かに
大手はやらないのでしょう・・・。
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