実家のとうふ店を400億円企業にした元営業マンの話 その2
機動戦士ガンダムは1979年~80年に放映。
1973年生まれの鳥越社長はガンダム世代。
宇宙戦艦ヤマトは1974年~75年だからその前ですが
私はどちらかというとウルトラマン世代1966年~67年。
世代のギャップを若干感じますが、
この「ザクとうふ」が何がすごかったかというと
とうふの業界を知ればよく分かるでしょう。
豆腐の市場規模は小売り段階で5000億円~6000億円。
即席めん業界の7000億円規模とほぼ匹敵するほどで
小さくはないのですね。
でも昭和初期に5万軒以上あった「町の豆腐屋」は
2005年に1万3000軒まで急激に減少し
さらに2022年には5000軒を割り込んでいるほど。
そういえば子供の頃、近所にはとうふ屋があちこちに
ありましたね。
私の住んでいるマンションの目の前にもありましたが
10年以上前につぶれてしまいました。
でも120円も出せば大きな出来立ての豆腐が
美味しかったですね。
個人的にはよく豆乳を買っていました。
(ファミリーマート 118円)
(セブンイレブン 98円)
どうしてそうなったかはお分かりですね。
コンビニが台頭して、どこでも安く
買えるようになったからですね。
ファミリーマートで2丁で118円!
セブンイレブンでは2丁98円!
あとはスーパーでは必ず特売の目玉商品。
78円でも88円でも売られるから
町のとうふ屋さんは勝てるはずがありません。
あとはどこでも似たような味ですから
「成熟しきった伝統商品」
とさえいわれるほど。
業界では
「年商50億円を超えるとつぶれる」
といわれているそうです。
それもそうでしょうね。
私がファミリーマートのバイヤーなら
「セブンでは98円です。もっと安く作って・・・」
必ず言うでしょうね。
スーパーのバイヤーなら、絶対
「来週の目玉商品で出すから68円で出せる?」
無理難題をいうはずです。
しかもとうふというのは日持ちしません。
見込み生産して在庫で抱えることすらできない。
必ず買ってくれなければ安くも製造できないのです。
しかし相模屋食料は、そんな成熟した業界の中でも
鳥越社長入社後、快進撃を始めるのですね。
永年20億円だった売上高を、専務に昇格した2005年には
年商30億円の壁を突破。
社長就任後の2008年には日本最王手に。
翌年には一気に100億円台も突破。
その状況化で2013年に
「ザクとうふ」を発売したのです。
ガンダム世代の30~40代の男性が
初めておとうふ売り場に殺到したのです・・・。
おとうふの概念をうちやぶった
まさに「イノベーション」!!
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