日本製鉄の転生 巨艦はいかに蘇ったか その2
日本製鉄と言われてもまだピンとこない方のために、
この数字をお見せしましょう。
正直私も知らなかったことばかり。
いろいろありますね。
6製鉄所の面積を合計すると
東京ドーム1715個!これはすごいですね。
日本製鉄の製鉄所が消費するエネルーギー量は
なんと!日本全体の5%!!
これなんて絶対知らない数字ですね。
しかし、エネルギー量といわれると
今はやりの二酸化炭素排出量が気になってきますね。
これも驚きの数字です。
鉄鋼業界は産業別CO2の排出量では
なんと!4割も占めるのですね。
どうしてかというと、
「鉄鋼を1トン生産するのに2トンのCO2を
排出してしまうから」
なのですね。
脱炭素という世界的な目標に対して
この鉄鋼業界は非常に重要なポジションであることも
お分かりになるでしょうか・・・。
こんな難局面で社長になった橋本氏ですが、
「2年以内のV字回復」
を目標に掲げ大胆な製鉄所のリストラを実行していきます。
でも何となく想像つきますが、
永年日本の基幹産業だった鉄鋼業界です。
私の世代以上なら旧帝大卒の優秀な方々ばかり。
(半沢直樹より 東京中央銀行の取締役会)
すぐ半沢直樹を思い出しましたが、
取締役会も、「旧新日鉄系」、「旧住金系」・・・。
と頭数が多かったはずですね。
今の自民党ではないですが「派閥」ばかりだったのでしょう。
でもその派閥に対して敢然と戦います。
「国内の高炉数を15基から10基に」
「粗鋼生産能力の2割削減」してでも
赤字の製鉄所を閉鎖させるのですね。
6製鉄所で休廃止を実行。
中でも広島県呉市の製鉄所の閉鎖により
1100人もの従業員が退職しています。
大胆なリストラを実行部隊を任されたのが
橋本氏より9歳も若く、常務になったばかりの
今井正氏。
何だか半沢直樹で、頭取から直に指名を受けて
東京中央銀行を建て直す主人公のようですね。
今井正氏はすぐ副社長になり、驚きましたが
実はこの1月に次期社長に指名されています。
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