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2023年5月23日 (火)

山の上のパン屋に人が集まるわけ その7

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ではこの本で一番驚くところ。

まずパン屋さんがここを読んだら

怒る人もいるかもしれませんね。

 

ただ経営的にどうなのだろう?

パン屋に限らずこういうことはありうるのかもと

感心してしまいましたね。

 

それは開業当初から

「27種類のパンとお菓子を焼いて販売」

していたのを

「カンパーニュと角食パンの2種類」

だけに絞ってしまったのですね。

あとは自分たちが良いと思ってセレクトした日用品

2500種類を販売することにしたのです。

 

なぜ2種類だけにしたのか?

1人で27種類ものパンを焼いていたら

単純に非効率だったそうです。

 

私もパンを焼くことが趣味なのでよく分かるのですね。

パンというのは「発酵」させるというのが

結構面倒なのです。

「1次発酵」、「2次発酵」と30分~1時間かかるのですね。

ですから、早朝から「焼き立てパン」を販売しようと

するなら、朝の3時起きは当たり前なのですね。

朝から働きたい人は、まずいませんから。

店主自ら睡眠時間を削って働くことになるのですね。

 

それでいてパンは単価が安いから、利幅も小さいのです。

種類をたくさん焼こうとすれば、材料費もかかります。

なかなか儲かりにくいというのも、税理士として

容易に想像できます。

 

ズバリ書いてあります。

 

「飲食業や菓子製造業の儲からない構造こそが

労働環境を悪くしているのだ」

 

「パン屋や飲食業で良くあるのが『修行』という名目で

待遇の悪い中働かされる。残業代も出ず長時間労働が

常態化している。

材料費を削ったら商品に差が生まれてしまう。

だから人件費から削っていく。」

 

ここは賛成しますね。

私も税理士になる前は、会計事務所として「修行」という

名目でこき使われましたからね。残業代も払われずに

深夜や土日まで働かされた・・・。

 

平田さんが目指したのは

「人件費も材料費も削らない。その上で商品の価格も手ごろであり

続けよう。

自分が求める最良の材料で、人の手で丁寧に作り、

お店もお客様も幸せになる」

 

それで

「カンパーニュと角食パンの2種類」

だけに絞ったのです。

 

ここまで読んだら、

わざわざのサイト開いてこの2種類を買ってしまいました。

1500円のお試しセットですね。

送料が確かにかかりましたが、

平田さんの想いを買ってみたかったのと

わざわざのパンをぜひ味わってみたかったのです。

何といっても私もパン焼くのが大好きですからね。

 

びっくりしましたが、東京から水曜日に発注して

金曜日には届きました。

 

平田さんの従業員とお客様への愛を

味わうことができました。

たいへん美味しゅうございました・・・。

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