未来の年表 業界大変化 その2
「これからのマーケットが大幅に縮小していく。
人口が増え、若者が多かった時代の成功体験にすがっていても
うまくいくはずがない。」
著者の最初の主張ですね。
経営者はまずこれに気が付くべきだというのです。
いわば、過去の成功体験にしがみついている「老害」の
勘違い経営者ではダメということ。
これもハッキリ書いてあります。
「いま取り組むべきは、過去の成功体験や現状維持バイアスを
捨て去り、人口が減り、出生数が少なくなっていくことを
前提として、それでも経済を成長させうる策を編み出すこと
である。」
これがまず本書の結論ですね。
もっと具体的に見てみましょう。
まず製造業から。
日本は長年「ものづくりの国」でしたね。
2020年度においても日本のGDPの約2割を
占めていて日本の中心的な産業であることは
間違いのです。
この日本の基幹産業にも「少子高齢化」により
かなりの大打撃を受けているのです。
このグラフで分かりますね。
34歳の若い方の比率がこの20年で
31.4%から25.2%へ。
384万人から263万人へと121万人も
減っているのですね。
確かに、日本の製造業が、
オートメーション化や工場の海外移転をすることで
コストカットをしてきた結果なのですが、
これだけ減ってきているのも正直驚きですね。
「きつい割には給料が安い」
そんなイメージが定着したのでしょうか。
実際には多くの若者が製造業に従事しているらしいのですが
「製造業の若者の離職率が高い」のもその理由のようです。
グラフよく見ると65歳以上の比率も増えてきて
いますね。
製造業の従事者の1割が65歳以上となると
いろいろな面で影響もできます。
製造業の現場だけでなく、開発の最前線も中高年社員が
中心になってきているのです。
「社会や人々のニーズの変化に敏感な研究者や、
技術開発者を十分確保できないようでは
勝負にならない」
確かにそうでしょうね。
同様なマーケットで特筆すべきところは
自動車整備士が不足し始めているということ。
自動車整備学校に入る若者自体が減っているからです。
「若者のクルマ離れ」がその理由として指摘されては
います。
そもそもクルマが好きな若者が減っているからでしょう。
同様な理由で「第一種電気工事士」
電気工事士や配管技能士になる人も
極端に減っているそうです。
こういう動きが起こることの根本的な理由もあります。
ここはぜひ知っておいてください。
「大学進学率の上昇」
文部科学省は大学をずっと増やしてきたのです。
しかも、定位割れしないように「推薦入試枠」を
増やすことで多く高校生が大学に行けるように
してきたのです。
つまり大学に行かずに「製造業」や「自動車整備業界」、
「電気工事業界」就職先と考える人が
極端に少なくなっているからなのです・・・・。
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