« 未来の年表 業界大変化 その1 | トップページ | 未来の年表 業界大変化 その3 »

2023年1月18日 (水)

未来の年表 業界大変化 その2

 

「これからのマーケットが大幅に縮小していく。

人口が増え、若者が多かった時代の成功体験にすがっていても

うまくいくはずがない。」

 

 

著者の最初の主張ですね。

経営者はまずこれに気が付くべきだというのです。

いわば、過去の成功体験にしがみついている「老害」の

勘違い経営者ではダメということ。

 

これもハッキリ書いてあります。

 

「いま取り組むべきは、過去の成功体験や現状維持バイアスを

捨て去り、人口が減り、出生数が少なくなっていくことを

前提として、それでも経済を成長させうる策を編み出すこと

である。」

 

これがまず本書の結論ですね。

もっと具体的に見てみましょう。

 

まず製造業から。

 

日本は長年「ものづくりの国」でしたね。

2020年度においても日本のGDPの約2割を

占めていて日本の中心的な産業であることは

間違いのです。

 

この日本の基幹産業にも「少子高齢化」により

かなりの大打撃を受けているのです。

 

20230118-085729

 

このグラフで分かりますね。

34歳の若い方の比率がこの20年で

31.4%から25.2%へ。

384万人から263万人へと121万人も

減っているのですね。

 

確かに、日本の製造業が、

オートメーション化や工場の海外移転をすることで

コストカットをしてきた結果なのですが、

これだけ減ってきているのも正直驚きですね。

 

「きつい割には給料が安い」

 

そんなイメージが定着したのでしょうか。

実際には多くの若者が製造業に従事しているらしいのですが

「製造業の若者の離職率が高い」のもその理由のようです。

 

グラフよく見ると65歳以上の比率も増えてきて

いますね。

製造業の従事者の1割が65歳以上となると

いろいろな面で影響もできます。

製造業の現場だけでなく、開発の最前線も中高年社員が

中心になってきているのです。

 

「社会や人々のニーズの変化に敏感な研究者や、

技術開発者を十分確保できないようでは

勝負にならない」

 

確かにそうでしょうね。

 

20230118-090423

 

同様なマーケットで特筆すべきところは

自動車整備士が不足し始めているということ。

自動車整備学校に入る若者自体が減っているからです。

「若者のクルマ離れ」がその理由として指摘されては

います。

そもそもクルマが好きな若者が減っているからでしょう。

 

同様な理由で「第一種電気工事士」

電気工事士や配管技能士になる人も

極端に減っているそうです。

 

こういう動きが起こることの根本的な理由もあります。

ここはぜひ知っておいてください。

 

「大学進学率の上昇」

 

文部科学省は大学をずっと増やしてきたのです。

しかも、定位割れしないように「推薦入試枠」を

増やすことで多く高校生が大学に行けるように

してきたのです。

つまり大学に行かずに「製造業」や「自動車整備業界」、

「電気工事業界」就職先と考える人が

極端に少なくなっているからなのです・・・・。

« 未来の年表 業界大変化 その1 | トップページ | 未来の年表 業界大変化 その3 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 未来の年表 業界大変化 その1 | トップページ | 未来の年表 業界大変化 その3 »