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2023年1月26日 (木)

未来の年表 業界大変化 その6

暗い日本の「未来予想図」を俯瞰した上で、

では日本企業はどうしたらよいのでしょうか。

この本の第2部「戦略的に縮むための『未来のトリセツ』

に答えが出ています。

これはぜひ繰り返し読んでください。

 

 

まず大事なことは、

「人口減少に歯止めをかけよう!」という

うすっぺらな政治家が選挙公約にかかげるようなことは

思わないことだそうです。

 

「人口が減ることを前提として、それでも日本が豊かで

あり続けられるようにするための方策をみつけだすこと」

つまり、

「社会やビジネスの仕組みのほうを、人口減少に

耐え得るよう変えようということ」

なのです。

 

もっと具体的に分かりやすく述べています。

ずばり、「2択」しかないのです

 

  • 国内マーケットの変化に合わせてビジネスモデルを変える
  • 海外のマーケットに本格的に進出するための準備を整える

 

でも海外進出できる業種は限られますね。

しかも中小企業ではなかなか大変です。

では、その「ドメスチックな」中小企業は、

どうしたらよいのでしょうか?

 

「10のステップ」を推奨しています。

 

ステップ1 量的拡大モデルと決別する

 

これ衝撃を受ける経営者も多いのではないでしょうか。

私も40年前に某野村證券で、

「量的拡大」のみに生きていましたから・・・。

「業界シェアナンバーワン」のためにどれだけ努力したか。

 

ハッキリ書いてありました。

「パイの奪い合いは無意味」

まあ、そうなのでしょうね。

人口がどんどん増えていた時代には、

売上を伸ばすことがそのまま利益の拡大を意味していたのです。

 

こうした点を踏まえないで、

「生産体制強化のための設備投資や店舗数の拡大を

している企業が少なくない」

との指摘。

ちょっと気が付いていない経営者もいるのでしょうね・・・。

 

ステップ2 残す事業とやめる事業を選別する

 

「戦略的に縮む」という成長モデルへの転換

 

これはこの本で繰り返される主張ですね。

「残す」と決めた事業に人材も資本も集中させて、

これまで以上に組織としての持続力や競争力を向上

させることが重要なのです。

「やめてしまう事業」はそれこそ他社に売却すれば

いいとまでいっています。

まあ中小企業では、なかなかそういうところまで

いかないでしょうけど・・・。

 

ステップ3 製品・サービスの付加価値を高める

「『薄利多売』から『厚利少売』へのシフト」

 

ここもいろいろ考えさせられました。

人口増加の局面なら、まさに「薄利多売」ですね。

数年前のデフレスパイラルで苦しんだ中小企業も

多いでしょう。

「よりよいものを、より安く」

という海外生産拠点をもった大手企業が

一気呵成にマーケットを攻めてきたのですからね。

 

これからの時代「厚利少売」なのですね。

「薄利多売」の逆の意味ですが、

この「こうりしょうばい」といのもなじまなくて

言いずらいし、ワードで変換もされませんね。

 

でも生き残るための重要なキーワードのようです。

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