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2022年11月10日 (木)

農家はもっと減っていい その4

 「素晴らしき有機農業の世界」

夢を膨らませて、久松さんは意気込んで脱サラするのですね。

 

「慣行農業何て古臭いダメな農業」

そう信じ込んでいて飛び込んだ世界。

でもここで久松さんは挫折するのですね。

その農業法人をわずか1年間で退職してしまうのです。

こういうところをぜひ学んでいただきたいのです。

独立開業すればだれでも成功すると信じて

飛び込むのです。

でも思うようにいかないのが世の中です。

 

私が独立開業する方に必ず言う言葉。

 

「半値・八掛け・二割引き」

 

これもとは証券用語ですね。

元証券マンとしての悲しい性ですね。

 

「毎月100万円の売上は堅い!」

 

自信満々で開業した方に、

 

「半値・八掛け・二割引きですね。」

 

つまり、自分が思ったよりまず半分。50万円の売上。

でもそこからさらに、八掛け40万円・・・。

「えっ!こんなに売上がないの!」

驚いているうちにさらに二割引き!32万円!

つまり思うようにいかないのが独立開業なのですね。

でもそこで学ぶことも多いのです。

「なぜダメなんだろう?」

大事なことですね。

 

またいいことが書いてありました。

 

「人は人中、地は地中」(ひとはひとなか、じはじなか)

 

「人も畑も、端っこよりも真ん中で揉まれている方がいい」

という意味ですね。

 

ただここで研修先の社長から痛烈な一言をもらいます。

 

「仕事には向き不向きがあるからな」

 

せっかく慶応の経済出て帝人まで勤めたのに

脱サラして、

「農家に向いてないのでは・・」

なんて言われたらショックですよね。

結局、この1年間でタネを蒔いたのが一回。

トラクターに乗ったのも1回。

スキルとしては初心者のまま終了です。

 

「能力以上に、研修や農業に対する姿勢の甘さが露呈」

 

本当に正直な方ですね。申し訳ないですがそう思います。

結局「なんとなく農業」を始めたのです。

つまり、1998年11月1日が本当の意味での独立。

 

就農場所も結局は茨城の親戚に世話になる形で

40a(アール・1アールは100㎡)ほどの農地を確保。

でも荒れた耕作放棄地ばかりで

野生化した芝に覆われて雑草も生えない状態。

 

そこを手回しでエンジンをかける旧式の

ディーゼル耕運機で開墾。

 

何だか明治の昔の頃の北海道の開拓民のような・・・。

 

「有機農業で農業を変える!」

 

意気込んで飛び込んだものの現実の世界・・・。

 

いいですね・・・。

ベンチャースピリッツを私は感じます・・・。

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