インボイスで免税事業者はどうなる? その12
それと話し合いで大事なことは、3年後のことですね。
経過措置で免税事業者でも8%控除できるのは3年間だけなのです。
その次は5%に下げられてしまうのです。
ですから越前社長は職人たちに
「3年間はこれでお願いしたい。
3年間でウチも頑張って立て直すから、もっと単価を引き上げるようにする。
そうしたら、そちらも課税業者になってキチンと税金を納めて欲しい。
そうなったら、ウチ以外でもどこでも堂々と仕事がもらえる。」
そういって、こういった話し合いを腹割って3年間していくしか
ないのでしょうね。
建築業界はインボイスだけではないのです。
DX化を始め、今一気に変わってきています。
大手ゼネコンの建築現場は、20年度からIDカードで
入退室管理されるようになりました。
そのIDカードも顔認証システムも併用し始めました。
大事なことはそのIDカードを持つためには社会保険に入っていないと
もらえないのです。
もし、左官屋の金太郎さんや大工の吉五郎さんが
いわゆる「一人親方」で社会保険さえも加入していなかったら
どうなるのでしょうか。
現場に入れなければ今後仕事をもらえなくなるかもしれないのですね。
そんな状況なので、職人さん自身もいろいろ考えていかなければ
ならないのでしょう・・・。
そういう状況であることを、今後越前社長も職人さんたちに
話していかなければならないのでしょう・・・。
ところで落語「三方一両損」には大事なオチがあるのですね。
落語では「サゲ」と呼ばれますが。
だからここまで知っていたら、大岡工業の越前社長も
金さんと吉さんを食事に誘わなければならないのですね・・・。
では落語「三方一両損」の「サゲ」
三方丸く収まったところで
大岡越前は
一同に豪華な食事をご馳走するのですね。
二人は
「今度腹が減ったら喧嘩してまたここに来ようぜ」
と意気投合してしまうのです。
大岡越前が二人の大食を心配し
「あまり食べ過ぎるなよ」
と声をかけます。
「えへへ、多かあ(大岡)食わねえ、たった一膳(越前)」
おあとがよろしいようで・・・。
(ガンバレ免税事業者シリーズ おしまい)
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