インボイスで免税事業者はどうなる? その11
インボイス解決策分かりましたね。
「三方一両損」
ではここで
「大岡工業の越前社長」にご登場いただきましょう。
「免税事業者」の方も必要ですから
左官屋の金太郎さん、大工の吉五郎さんも再度登場。
この方々は大岡工業の永年の下請職人でした。
腕は一流なので、月の支払が50万円~60万円。
ただ、とても今後も1000万円を超えて課税事業者になるとは
思えません。
またどうみても性格的に帳簿なんか真面目に
つけていそうもありません。
越前社長からのお願い。
「知っていると思うけど来年からインボイス制度が始まる。
そうすると金さんも吉さんも、税金が出てしまう。
こちらで計算したのだけど税金も20万円か30万円になる。
それはあまりに忍びない。」
ここから大事なお話。
「そこで相談なのだが、今まで通り免税事業者のままでいいから、
来年から10%の消費税分を9%にさせて欲しい。」
そうお願するのですね。
正直に話すのです。
「難しいことは言わないけど、今までウチは消費税10%引けていたのが
8%しか引けなくなる。それで、ウチの顧問税理士からは8%にお願いしたらと
言われている。
だから本来なら8%にしてほしいところだけど、
ここは一つ『三方一両損』ということで、9%にしてほしい。」
ここは、さらに腹を割って話してほしいのですね。
「本当は課税事業者といって消費税を納めてほしいの
だけど、お二人に税金がでてしまう。
ただ10%納めるのではなく『簡易課税』というのを
選択すると4%で済むらしい。
でもそれでも今までの請求額の6%にしかならない。
しかも、帳簿もきちんとしなければいけないし、
税金も計算しなければならない。
たぶんあんたらにはできないだろう。
もし自分でできないと『火事場泥棒のボッタクリの税理士』から
法外な報酬をさらに請求される。
それでは本当に申し訳ない。」
(すいません。勝手な業界批判です)
「大手の企業は課税事業者にならないと取引しないって
ところあるらしいけど、ウチはそんな薄情なことはしない。
金さんや吉さんが永年働いてくれたからこそ今のウチが
ある。そこは本当に感謝しているんだ。
今はウチも確かに厳しい。
でも会社も生き延びなければならないんだ。
でもそこは分かってほしい。」
もう切々と誠心誠意お願いするしかないですね。
もちろん「社長の本心の言葉で」です。
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