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2022年10月28日 (金)

メガバンク銀行員ぐだぐだ日記 その3

この本はシステム屋さんが読んだら参考になるとは思いますが

一番参考になるのは「人事評価」でしょうね。

 

「みずほ銀行はこんな人事評価制度をやっているのか。

だからダメなんだ・・・」

 

申し訳ないですが、本当にそう思うでしょう。

 

年功序列の学閥が色濃く残っている名門銀行同士の「統合」です。

人事評価についてもバラバラだったのでしょう。

それを無理やり統合させたのですね・・・。

 

たとえば、主人公が宮崎支店に赴任して、すぐ人事担当者と面接します。

 

「支店長の経営方針を説明してください」

 

これ驚きますね。

支店のボスである支店長を平社員が評価するのです。

これは某野村證券ではありえないお話でしょう。

当時は支店長はまさに「天皇」であり「神様」でしたから。

それを評価なんてできる訳ないですよね。

 

でも面白いのはその宮崎支店長は完璧主義者。

面接を受けるものは完璧を求められ、想定される質問に

パーフェクトに回答をするように事前に想定問答を

叩き込まれていたのだそうです。

ただかわいそうなことにこの主人公は転勤したばかりで

そんなことはまったく知らなかった。

結局まともに受け答えができなくて

 

「ずいぶんなことをしてくれたみたいだね。

俺の顔に泥を塗ってくれたね。」

 

飲んでいた缶コーヒーを投げつけた・・・。

これで評価はバッテンが付いてしまったというのです。

面白いのは投げつけた缶コーヒーは宮崎県農協果汁株式会社の

「テゲナコーヒー」とまで書いてあるのですね。

これだけで本当に宮崎支店長だということがバレますね。

みずほ銀行の人ならきっと「あの人」と分かるように

書いているのです。

よほどこの著者はその支店長を恨んでいるのでしょうね・・・。

 

もうこの箇所を大学生が読んだら、

就職希望者が激減するでしょうね・・・。

 

 

あとみずほ銀行には「リーダー人事評価」というのがあるそうです。

 

「海外のコンサルティング会社が開発したもので、

課長以上の中間管理職は部下が直属の上司を評価するもの」

  

「へ~?」と思いませんか?

 

毎年秋になると、課長以上に「リーダー人事評価」の実施通達が届くのです。

面白いのは

「自分の直属の部下を10人以上と支店か本部の課長以上の5人を

『自分で選べる』」のだそうです。

 

これはすごいですね。

本部からその選ばれた部下に

 

「2週間以内に評価回答をしなさい」とメールが来るのです。

 

その期間は、誰もが

「妙に優しくなったり、急に理想の上司を演じたりするようになる。

日陰で頑張っている人に声をかけ、体調を気遣い、重いコピー用紙を

率先して倉庫に取りに行く・・・飲みに誘って懐柔しようとする人も

いる・・・」

 

皆課長はその期間だけ「いい人」になるのです。

でも評価期間が終了すると

 

「部下の体調など関心もない、コピー用紙が切れたと言って

怒鳴りちらすいつもの課長に戻る・・・」

 

何だか滑稽な評価システムですね・・・。

 

著者はこの「リーダー人事評価」で最低点も最高点も取ったことが

あるそうです・・・。

部下にその理由を聞くと「ノリじゃないですか?」

ちょっと驚きませんか?

 

「『ノリの評価』にわれわれ上司はみな右往左往しているのだった。」

  

もうここも大学生が読まないで欲しい箇所です・・・。

あとみずほ銀行に融資を申し込むなら「秋」ですね。

理想の上司が対応してくれそうですから・・・。(内緒)

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