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2022年9月15日 (木)

心 その7

中村天風氏が稲盛氏の生き方考え方に多大なる影響を

与えたのは間違いないのでしょう。

 

ご紹介した京セラのスローガンもそうですし、

この本で「真我」という言葉が何度も出ていますが、

これこそ中村天風氏の教えの根幹でもあるからです。

 

どうしてこれほどまで中村天風氏に心酔されているのか

この本でまたよく分かりました。

 

稲盛さんが小学校の頃、結核の初期症状である肺浸潤に

かかったことは有名なお話です。

当時は結核とは「死の病」とまで言われるほどの怖い病気。

幼くして「暗くて深い死の淵を除いたような強烈な体験」

であったのです。

また、この中村天風氏も結核にかかったことがあったのです。

アメリカやヨーロッパに渡り結核を直すべく、

勉強するのですが思うようにいきません。

失意の中でエジプトのカイロのホテルで、インドの聖者

カリアッパ師と運命的な出会いをしたのです。

天風氏はカリアッパ師について修行することになるのです。

そこで悟りをひらき結核までをも治癒してしまうのです。

 

「心次第で人生は限りなく拓けていく」

というのが天風氏の教えです。

 

稲盛氏の生き方そのものように思えます。

 

冒頭申し上げたようにこの本は稲盛氏の

「遺書」のように感じたというのは、稲盛氏の人生の中で

影響を受けた方々を紹介してお礼を言っているように

思えたからです。

 

「運命の師の出会いで人生は大きく変わる」

 

小学校の時に「死の病」を患った後、

「少年期から社会に出るまでの私の人生は、挫折と苦悩、

失意の連続でした。中学受験には二度も失敗し、

大学受験をしても希望の学校に行くことはかなわず、

続く就職試験も思うようにならない・・・」

 

「なぜ自分ばかりこううまくいかないのだ。

何をやってもダメにちがいないと失望し、うちひしがれ、

暗い気持ちで日々贈るばかり・・・」

 

そんな稲盛氏を救ってくれた4人の人生の恩人を

あげています。

 

中学に進む橋渡しをしてくださった先生

 

大学受験を勧めてくださった先生

 

就職先を世話してくださった先生

 

技術者としての道を外さないようにありがたい忠告を

くださった先生

 

「いずれの先生方も、ご自身の都合からではなく、私の将来を

親身になって心配し手をさしのべてくださった方ばかり」

だったのです。

素晴らしい方々のおかげで稲盛氏は救われたのです。

 

そして冒頭申し上げた奥様も含めた家族への感謝。

 

 

そして最後の章

「すべては心に始まり、心に終わる」

 

何度も読み返してしまいました。

実に心に響きます。

 

 

「純粋で美しい心をもって事にあたるならば、

何事もうまくいかないものはない。

つねに心を磨き、自己を高めつづけていれば、

いかなる困難に見舞われようと、運命はかならず

やさしく微笑み返してくれる」

 

稲盛先生。ありがとうございました。

 

合掌

 

(ありがとうの心シリーズ おしまい)

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