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2022年9月14日 (水)

心 その6

 しかし、ここでJALのお話を聞いて皆思うのでしょうけど、

「JALで働いている人は高学歴でエリート意識強い方々が多いはず。

そこに、いきなり『善なる心』と言っても通じるはずがない・・・。」

 

それだけでないのですね。稲盛さんの本を何度も読み返しながら

皆思うのです。

 

「実に素晴らしい。でもこのことを従業員には理解させられない・・・」

 

中小企業の経営者なら皆思い悩むことですね。

稲盛さん自身も京セラを立ち上げたころは

よく悩んだことのようです。

ここは大事なところですね。稲盛さんはズバリ書いてあります。

 

「経営をしていくためには、

『私はこの会社をこういうふうに経営していきたい』

『将来はこんな会社にしたいのだ』

と自らの考えやビジョンを社員、従業員につねに伝え、

理解してもらおうと努力しなければいけません。」

 

「どんな立派なことをいっても、それを説く人が立派で

なければ、その内容は聞く人の心には入っていきません。」

 

「何をいうかというよりも、誰がいうかの方が大切で、

立派だと思われていない者が立派なことを説いたところで

まったく説得力がありません。」

  

ここは厳しいところでしょうけど、

経営者自身の人格を高め、従業員から尊敬されなければ

いけないということなのです。

このあたり理解していない経営者も多いということなのでしょう。

ただ、こうもズバリ書いてあります。

 

経営者自身が斜にかまえて

 

「家族主義で親子、兄弟みたいな関係で行こうや」

 

でも従業員から

 

「それは人を働かせるための便法でしょ・・・」

 

と言われてしまいます。

 

それなら、昔流に「コンパ」と称する酒席を設けても

 

「酒はいただきますが、だから胸襟を開けといわれても・・・」

 

となるのですね。

令和の今ならもっと厳しいこと言って、そもそも酒席にも

参加しないでしょう・・・。

 

そこで稲盛さんはどうしたかということなのですが、

ここはもっと大事なところです。

 

「私自身が尊敬を集めるにふさわしい人間に成長しなれば、

『ともにがんばろう』といったところで熱意は

いっこうに伝わりません。」

 

そのためには、

 

「自らの人格を高めるための哲学を身につけるべく、

読書と勉強の日々が始まりました。」

 

ここで中村天風氏に出会うのです・・・。

 

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