心 その1
ここ数日稲盛さんの考え方を思い出し、どっぷりつかって
おります。
ご紹介したい本を温めていたので、アップしましょう。
「心」という稲盛さんの著作。
3年前に発売され、もちろん、すぐ購入しました。
「生き方の続編」
とまでサブタイトルについていたら、も買うしかありません。
「生き方」もずいぶん前にご紹介しましたね。 こちら
「燃える心とありがとう」に感動したお話でした。
因みにこの本は世界各国で翻訳され発売され、特に中国では
ベストセラーになったそうです。
「心」なのですが、読んですぐご紹介するのを正直ためらっていたのです。
こういうことをまた書くと怒られてしまいますが、
3年前にこの本読んですぐに、これは「遺作となるのではないか」
とすぐ感じてしまったのです。
この本読んだ方は分かるでしょう。
「遺書のように」思えるからです。
最後の章ですね。
奥さんとのなれそめが延々と書かれているのですね。
他の著作は経営のことは書かれていても、ここまで
プライベートなことは一切書いてこなかったからです。
「人生を支えてくれた妻という存在」という箇所ですね。
「当時の私は、研究に没頭するあまり、会社に寝泊まりして、
食事も適当なものですませるといった、不規則で不健康な生活を
送っていました・・・。」
「出社して自分の机を見ると弁当がおいてあります。」
これが当時同僚であった奥さんが作ってくれた弁当なのです。
「あまりにひどい生活をしているのでかわいそうになった」
ということなのですが、実にやさしい奥様ですね。
しかも、この頃の稲盛さんは、当時勤めていた会社の独立直前。
当然社内的に孤立していたのです。
この時に奥さんへの一言。
「誰も私についてこなくても、あまえだけは後ろからオレの
尻を押してくれるか」
「いいですよ。いくらでも押しますよ」
何だか感動的なプロポーズですね。
その会社を退職した翌日に、コーヒーとケーキだけの
質素な結婚式を挙げたのです。
「以来、半世紀を超える長い期間を妻は一緒に歩んできて
くれたのです」
「他の家庭を見れば、家族だんらんを大切にして、
子供の授業参観や運動会など学校行事にも参加してあげるお父さんも
多かったのですが、私は一度もそうした行事に参加したことありません。」
「家族といっしょに楽しい時間を過ごすことも犠牲にするくらいでないと、
経営などできるものではない。」
令和の現代ならいろいろ「突っ込まれ」そうなところですが、
それこそが稲盛経営学というものなのでしょう。
だからこそ、この一言。
まさに最後の奥様への感謝の言葉。
「私が仕事にまい進しているのを家族が許して、あたたかく
見守ってくれたおかげだといえます。そんな家族を持てたことを
うれしく、また誇らしく思い、深い感謝の念を感じざるをえません。」
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