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2022年7月 1日 (金)

永守流 経営とお金の原則 その5

 

第4章「金融機関とどう付き合うか」

 

ここはベンチャー企業経営者なら、くりかえし読むことを

お勧めしますね。

 

永守会長は28歳の若さで起業し、急成長しました。

でもそれは銀行との闘いの歴史でもあったのです。

 

「銀行でのあの屈辱を思えば、休みの日だろうと正月だろうと、

いくらでも身を粉にして働ける」

 

創業期は「担保がない」、「実績がない」、「年齢が若い」

融資を巡ってそれだけつらい経験を味わったというのですから。

 

創業した1970年代はオイルショックの影響もあり、

日本経済は混迷していた時ですからね。

中小企業やベンチャーにやすやすと資金を出してくれる

銀行はなかったのです。

 

「金融機関との付き合いにおいて何より大事なことは、

あきらめないこと」

「融資交渉は断られることから始まる」

これは金言ですね。

 

「捨てゼリフをして他の銀行に飛び込んでいては

道が開けてこない」

 

ではどうしたらいいのでしょうか?

「人との付き合いを突破口にすれば、

物事が進み始めることができる」

 

「支店長とも次長とも担当者とも、そして本店の幹部ともつきあう」

 

これはなかなか高度な技ですね。

ある程度の規模実績が出てこないと、

支店長以上の方など絶対に相手にしてくれないですからね・・・。

 

でも「取引する銀行を選ぶ際にも、規模や知名度に

惑わされず、どういう人と、どういう付き合いができるか」

そんな面から選べばいいそうです。

 

それで選んだのが地元の京都銀行。

都市銀行でもなく、地方銀行ですね。

素晴らしい銀行みたいですね。

京都では戦後ベンチャー企業が勃興したのですね。

ご紹介した京セラだけでなく、オムロン、任天堂、村田製作所、

ワコールなど今や大企業に成長した企業ばかり。

これら企業を支えたのが京都銀行ですね。

京都で起業したくなりましたか・・・。

 

京都銀行をべた褒めしているのですが、

「私が京都銀行を気に入っているのはなぜか?

それは過去に数えきれないくらいのいさかいがあったから」

 

永守会長は銀行をよく分かっていますね。

「金融機関は元来変わり身が早い。特にリスクには敏感で、

危ないと思うとすぐ方針を変更してしまう。

一方ベンチャー企業は我が道を進もうとする。

経営者は自らの事業に誇りと自信があるからわがままである」

 

そうなるとそもそも性格が異なるのだから

当然銀行とベンチャー企業はうまくいくはずがない・・・。

まあそうでしょうね。

 

それと大事な点

「金融機関との付き合いは『ギブ&テイク』ということを

忘れてはいけない」

 

自分の方でお金を借りておいて、銀行に何の見返りもなく、

文句言ってばかりではダメということなのでしょう。

 

ここで「テイク」は分かりますが、「ギブ」とはなんでしょうか。

これは勉強してください。

 

「ギブを接待と勘違いしている人がいる」

 

これにはテキビシイです。

永守会長は「接待費を使わない会社として有名」とハッキリいっています。

 

「お金を貸してくれた金融機関に対してできる最も大きな

お返しとは、それは業績を上げることに他ならない。

ひたすら経営努力して企業を成長させることである」

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