空想教室 その2
植松社長の「日本人ショッカー論」。これが実に面白いですね。
こんなこと言う人は誰もいませんでしたからね。
私が植松ファンを自称するのは、こういうところからきます。
「ショッカー」とはご存じの通り、特撮ドラマ「仮面ライダー」のカタキ役、
世界征服を目指す謎の組織ですね。
何だか得体のしれない人種です。真っ黒で個性も何もないですね。
人口増加により、日本人は皆「増幅されたショッカー」
ばかりになったというのですね。
どういうことでしょうか。
「大量生産・大量消費」で日本経済は成長し続けます。
でも、大量生産されたものは皆コピー商品ばかり。
トランジスタラジオ、洗濯機、テレビ、冷蔵庫だけでなく、
電気自動車も家庭用のゲーム機も、そして原子力発電所も
日本人の発明ではないのです。
うまくコピーできた企業は大儲けし、
さらに、安いものを作ることにより消費者から絶大な支持を受け、
「たくさん」の人を雇ってさらに「たくさん」生産し拡大します。
よって「安い×たくさん」の企業がどんどん成長します。
モノが行き渡ると、今度は「壊れやすいもの」まで作って
市場を確保します。
本来なら知恵と工夫で「高い×少し」という勝負すべきところですが
その「よりよく」を考えることは求められず、
ひたすら「よけいなことはするな」、「口答えするな」
「いう通りにしろ」、「勝手に判断するな」・・・。
結局何も考えない「ショッカー」ばかり。
従業員は「ショッカー」ばかりだけど、そういう企業が
やがて「一流企業」や「大企業」と呼ばれるようになります。
それでもそれらの大企業は
「安定して楽してお金をもらえる」
大人気企業になります。
学生が殺到して、あまりに殺到するため、採用の手間を考え、
東大など一部の有名大学しか一次試験をしなくなります。
そうなるとそういう一流企業は「学閥」が当然はびこり、
「年功序列」の悪しき慣習が生まれます。
それでも、「自分の子供が幸せになってほしい」と思う親は皆
「安定して楽してお金をもらえる」
一流企業に自分の子供を入れたいと願います。
そうするとにかく東大など一流大学が
「大学は学問を探求する場所」ではなくなり、
「いい会社に入るための資格」になってしまったのです。
すると
「高校は大学に入るための資格」に
「中学は高校に入るための資格」に
なってしまった・・・。
結局、日本人は「何も考えない」ショッカーばかりに
なったというのです・・・。
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