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2022年6月28日 (火)

永守流 経営とお金の原則 その2

 

「破綻した企業がなぜ失敗したかを考えてみよう」

 

厳しい指摘が冒頭から続きます。

「財務への無頓着が破綻を招く」

 

これは経営者なら耳の痛いお話でしょう。

私も税理士としてたくさんの経営者を見てきました。

 

「オレ決算書何てチンプンカンプンだから、

経理部長に任せて・・・」

 

営業畑から社長になった方に多いですね。

それに対して永守会長はテキビシイ。

 

「経理担当に聞かないと分からない、といっているようでは

経営者として失格である」

さらには

「売上高や利益を把握してもバランスシートにまで気が回らない

という人がいるかもしれないが、バランスシートの見方が分からないと

いうのは論外・・・」

もっと手厳しいですね。

お分かりの通り、バランスシートとは貸借対照表のことですね。

会社に今現金がいくらあって、借金がいくらあるのかさえ

分からない経営者こそ破綻してしまうのです・・・。

 

「最後にカギをにぎるのはキャッシュ。キャッシュが尽きるから

会社はつぶれる」

 

これどこかで勉強しましたね。

 

「キャッシュ・イズ・キング」

 

と繰り返し言っておられたエステーの会長でしたね。こちら

でも、さらに永守会長は突っ込んで言っています。

 

「売上より利益、利益よりキャッシュというのが

財務の基本であり経営の原点である。」

これこそ「経営とお金の原則」なのでしょう。

 

キャッシュとともに大事なのは「コスト感覚」。

これは勉強になります。

特に起業したばかりのベンチャー企業には参考になるお話です。

 

「原価を気にせずバーゲンセールのようなことばかりやっているような

会社はつぶれる」

 

まさにそうでしょうね。

この日本電産はM&Aを繰り返すことで成長してきました。

特に経営不振の赤字企業を買収して建て直すようなM&Aをなんと

67社もやってきたのです。

この本で驚いたのは67社も買収して一回も失敗したことがないのです。

67勝ゼロ敗なのです。

これだけでもすごいと思いませんか?

 

特にコスト意識を徹底することで再生してきた会社も多いようです。

「ショック療法」として記載されていましたが、これ一番驚いたお話です。

 

「部屋にあるごみ箱のものを新聞紙の上にすべて出してもらう。

まだ使えるものが捨てられていないか、チェックする」

 

「ゴミ箱に3割以上使えるものがあった場合、コスト意識を

徹底するだけですぐ黒字化できる会社」

 

なんだそうです。

これこそ永守流企業再生法の神髄です・・・。

 

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