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2022年5月25日 (水)

人生の経営 その6

いろいろ書きたいことはたくさんあるのですが

そろそろまとめましょうか。

「出向」とか「左遷」とか読んでいたら、

ついあれこれ、熱くなって書いてしまいましたね。

 

ただ、ソニーという自由闊達な会社だからこそ出井さんが

愉快なる理想工場を作ることができたのでしょう。

 

本人が吐露していました。

ここが一番面白かったところ。

 

「出井さんはソニーで良かったですね。松下電器だったら、

出井さんは社長にならなかった」

 

これは誰かに言われたと「オブラートに包んで」書いてありましたが、

本人が一番思っていたことなのでしょう。

 

「2回も左遷されて、上司からしょっちゅう『クビだ』と言われながらでも、

腐らずに自分のバリューを高めていれば、うっかり、社長に

なってしまうこともあるわけです」

 

「うっかり」社長なんかにはなれないのですね。

ソニーという「個」を大事にする会社だからなのでしょう。

 

「左遷も違う部署への異動も腐らないで『社内転職』をしたと思えばいい」

 

と他の会社ではたして思えるでしょうか。

「左遷」というサラリーマンにとって一番つらい場面で

これはやはり思えないものでしょう。

「年功序列」、「学歴」を重んじる「昭和の普通の会社」の中では

ラインから外れることの意味です。

「組織を固定化してそこに人をはめていくような発想」には

そのラインの上にいること自体が会社での存在価値ですから。

 

 

何度も書きますが、私はサラリーマンが8年しか勤まらなかった男

ですからね。

わたしのかつていた会社も

「組織を固定化してそこに人をはめていくような発想」

があったと思います。

昭和の伝統的な企業は皆そうなのでしょう。

 

もっと「個」を大事にしてくれる会社だったら、

30年前に私が会社辞めようとしたときに引き留められたでしょう。

 

「そうだ。キミの言うとおりだ。

これからの証券会社も税金の知識が必要だ。

キミも当社のために税理士に早くなりなさい!}

 

と言われていれば・・・・

(まずありえなかったでしょうけど・・・)

 

もし、そんな会社ではなかったら、

ソニーのように「個」を大事にしてくれる会社に移れば

いいのですね。

ソニーが9兆円の売上を確保した理由もそこにあるのでしょう。

 

出井さんも書いてあります。

 

「会社にしがみついて、無為に過ごす人生はつまらないと

思いませんか」

 

本当にそう思います。

「社内転職」ができるような会社ならいいですが、

そういう発想もない会社なら、本当につまらない人生になりますね。

 

ですから出井さんは

 

「この会社は合わない、この仕事は向いていないと思いながら

定年まで我慢して会社にしがみつくより、自分が必要とされる

会社に移ってほうがいい」

 

ただ、移るのでしたら早い方がいいと

私の経験から思います。

逆に「しがみつく社員」、「上司の顔色を伺う社員」ばかりの会社では、

将来性もないと思いませんか。

 

コロナという「隕石」が落ちて、世界が大混乱している今だからそこ、

変革のチャンスなのでしょう。

人生の経営者は自分自身、あなたが主人公ですから・・・。

 

 

(がんばれ! 84歳の現役経営者シリーズ おしまい)

 

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