人生の経営 その2
(ソニー創業者の井深大氏(左)と森田昭夫氏)
出井氏は、ソニーの創業者の強力な「コネ入社」ということが
分かりましたが、
「井深さんはどこかの会社のお父さんのような存在でした」
とズバリ曝露しているのも面白いですね。
最初からこのお二人に可愛がられたようです。
「入社してから盛田さんとよくゴルフに誘われた」
やがて社長になる「岩間さんにも可愛がられてスピーチの原稿の
出来がいいと高級レストランでご馳走してもらった」
そうですから若くして頭角を現していたのかもしれません。
ただサラリーマン社会は難しいのですね。
これは書いていないのですが、そんな扱いにされていたら、
絶対に妬まれたこともあるのではと思いますね。
31歳の時にフランスの現地子会社を設立する任務で
パリへ。もう大抜擢ですね。
「東大やMBAで学ぶことの何十倍も僕はパリで学んだと思います。
これもサラリーマンだからこそできた経験です。」
31歳ということ私も某野村証券を退職した年ですね。
私もこのときパリでも行かせてもらったら辞めなかったと
思いますね・・・。
しかし合弁企業設立で本社と対立してしまいます。
それまでの販売代理店と合弁するように主張する本社に対して、
出井氏はスエズ銀行との合弁を選びます。
結局スエズ銀行と強引に契約をしてしまうのですね。
まあ30台の若造の社員に任せるソニーもすごいと思いますが、
それを押し通した出井氏もなかなかですね。
「自分の意見を通したことで、社内のだれかに睨まれたんでしょうね。
会社側の意に反した契約を結んだとして、僕は半ば強制送還の
ようにフランスから帰国させられました。」
でも、この時点でソニーを辞めてフランスの銀行に転職するつもり
だったと曝露しています。
でも
「最終的には盛田さんに説得させられてやめなかったんですけどね」
帰国して即左遷。
ソニー本体ではなくて、ソニーの国内営業を担当していた
「ソニー商事」の横浜物流センターへの出向。
「当時は本当に辞めるかどうかで真剣に悩んだ」
それもそうでしょう。
35歳でこれからという時に。
でも盛田社長から奥さんに
「今度の人事で出井は辞めると言い出すから、
引き留めてほしい」
とも言われていたそう。
本当に盛田さんに可愛がられていたのですね。
だからこそ、ソニー社内では敵も多く、
きっと妬まれていたのかもしれません。
なかなかサラリーマン的なお話ですね・・・。
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