正直不動産 その7
「仲介手数料1か月問題」はなかなか難しいところでしょうね。
不動産屋としては、契約しなければ一円も収入になりません。
何件物件を紹介しても、何件も内見につきあったとしても
成約に結び付かなければ、売上ゼロなのですね。
「先に5000円でも支払えば何件でも内見できる」ような
サービスでもなければ、
「1か月分くらいもらわなければ商売にならない」
という言い分も何となく分かりますね・・・。
このあたり「正直不動産」の経営は難しいのでしょうね・・・。
個人的には「仲介手数料の自由化」を掲げる不動産屋が
出てきたら面白いと思っていますが。
業界の秩序を乱すようなことで、業界的には猛反発を
受けるのかもしれませんが・・・。
あとこのマンガで知ってほしいのは、
「両手仲介取引」
ということですね。
通常は、不動産を売りたい人をマーケットから買いたい人を
結び付けるのが仲介ですね。
これが、いわゆる「片手仲介」。
これは普通の取引ですね。
ご紹介したとおり、仲介手数料については約3%がもらえるのでしたね。
でも、さらにはこの間に不動産屋が入るケースですね。
「売りたい人」に対して「買いたい人」を直接みつけてくるケースです。
これは双方から約3%ずつもらえるのですね。
つまり約6%です。
これこそが「両手仲介取引」
これがこの業界では「当たり前」に行われているのです。
ここに違和感を感じてほしいのですね。
まさに法律に定めらている「利益相反」ではないでしょうか。
例えば、弁護士さんから、ある事件の被害者から弁護を頼まれたと
しますね。
同時に、もしその事件の加害者からも弁護を頼まれてしまった・・・。
これは「利益相反」になるから堅く禁じられているのですね。
でも不動産業では当たり前にOKなのですね。
不思議な業界です。
マンガの事例でも「中間省略登記」のお話で、
1億円売却を頼まれた案件を1億5000万円で購入者を
見つけたケースがありましたね。
これなどまさに完全な「利益相反行為」ですね。
売却する人は「1円でも高く売りたい」
購入する人は「1円でも安く売りたい」
まったく矛盾しますね。
つまり、売却する人に対して、
「できるだけ高く売るように努力します」
と言いながら
「できるだけ安く買えるように努力します」
これでは「正直」な商売とはいえないでしょうね。
ただもっと驚く図も載っていました。
「ダブル両手」
というのもあるのですね。
想像つくかもしれませんが
1億円の値段が1億5000万円まで吊り上げられる間に
何ども売買がでてくれば、何度か仲介手数料も発生するのでしょう。
あとさらには
「トリプル両手」!
人間の手は2本かと思っていたら、
不動産業界では3本まであるのですね。
「両手3本」!?
こうなるともう理解不能です・・・・。
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