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2021年11月18日 (木)

渋沢栄一と論語と算盤 その7

20211118-105731

 

「迷信に振り回されるな」

 

渋沢栄一は理知的な人でしたが、少年時代から迷信を

信じなかったそうです。

 

NHKの大河ドラマで、実際にもやっていましたね。

これは「論語と算盤」の第5章理想と迷信に

書いてあるくだりです。

 

栄一が15歳の時、5歳上の姉が脳の病気になってしまいました。

 

「この病気は、この家の祟りのせいかもしれない。祈祷した方がよい。」

 

と言われ3人の修験者に、渋沢家に来てもらったのです。

 

 

その修験者のお告げで

 

「この家には『金神』と『井戸の神』が祟っている。

またこの家には無縁仏があってそれが祟りをするのだ。」

 

そこもともと迷信を信じない栄一のするどい質問。

 

 

「その無縁仏が出たのはおよそ何年前のことでしょうか。」

 

「およそ5,60年前のことである。

 

「5,60年前というと何という年号の頃でありますか。」

 

「天保3年の頃である。」

 

でも天保3年というと23年前のことだったのです。

それにすぐ気が付くのはさすが栄一ですね。

ただの15歳ではありません。

 

「ただ今お聞きの通り、無縁仏がいたことまではっきり見通すような神様が、

年号を知らないというはずがないでしょう。

こういう間違いがあるようでは、まるで信仰も何もできるものでは

ありません。

人の見通せないことが分かる神様であるなら、年号くらいは立派に

お分かりになるはず。

それなのに、こんな分かりやすい年号さえも間違うのでは、

しょせん取るに足らないものなのでしょう。」

 

 

それ以来渋沢家は加持祈祷をぷっつりやめてしまったそうです。

 

このように渋沢栄一は

「占いやまじない」を一切信じなかったそうです。

 

渋沢栄一の経営学ですね。

 

「理性をもってことにあたれ」

 

ということなのです。

江戸時代や明治時代は、いまよりもっと加持祈祷など

占いが盛んだったと思います。

占いやまじないを信じない態度をもって明治という新時代を

切り開いていったんでしょう。

 

 

でも経営者や政治家も占いに頼る人も多いですね。

 

 

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先日10年ほど前に一世を風靡した「占いの大家」であった

細木数子さんが亡くなりましたね。

 

占いだけで巨額な財産を作り上げた方は

空前絶後現れないでしょう。

 

 

私自身のことをアップしました、

私も正直、星占いや誕生日占いがあまり好きではありません。

 

「では同じ誕生日の人は同じ運命なのか!」

 

と渋沢栄一のように突っ込みたくなりますからね。

 

「勝手に星座で運命を決められてたまるか!」

 

とも思います。

 

ただ、細木数子さんは大変いいことを言っていました。

 

「お墓参りをしなさい」

 

素晴らしい言葉です。

占いはあまり信じませんが、

この言葉だけは信じております。合掌。

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