失敗を語ろう その3
辻社長はNBA留学の際に知り合ったNBA仲間の
瀧敏雄氏とともに、起業を決意します。
因みに瀧氏は野村證券の後輩ですね。
1981年生まれですから、辻社長の5つ下。
以前紹介したことありますが、野村證券の社員は必ず、
3年目になると海外留学試験を受けるのですね。
それに合格した毎年10名程度の超優秀社員が
ハーバード大など海外の有名大学に2年間も社費で
勉強できたのですね。
瀧氏はその試験に合格してスタンフォードでMBAを取得しています。
まあ、私はその試験にはあっさり落ちましたが・・・。
そこで起業のアドバイスをもらったのが、ビズリーチの南社長。
本当に起業前から知り合っていたのですね。
これは驚きです。
「MBAホルダーの二人の起業でしょ。絶対に失敗する。
絶対にやめた方がいい」
ここは南社長の言う通りですね。
「MBA理論で頭でっかちなっている彼らでは、
泥臭いことを次々やらなければいけない起業では失敗するから」
という理屈なのですね。
これは私自身納得しますね。
以前ユニクロの柳井社長は
「NBA理論なんか経営の役に立たない」
とバッサリ言っていましたからね。
「どうしてもチャレンジしたいなら『週末起業』から始めて、
定例ミーティングは毎週土曜日朝に設定するといい。」
「口では『協力するよ』と言っても、そのうち来なくなる人が
ほとんどだから、誰が本気か分かる。」
南社長のなかなかいいアドバイスですね。
つまり、辻社長がマネックス証券の席は残したまま、
週末にメンバーと新規事業立ち上げの打ち合わせをする作戦なのですね。
今後このアドバイスを使わせていただきましょう。
「マネーフォワード方式」ですね。
事実最初は15人くらいだったメンバーが最後は8人になったそうです・・・。
写真が出ていました。
高田馬場のマンションの一室だそうです。
希望に燃えた辻社長の顔ですね・・・。
退社を決意した辻社長はマネックス証券の松本大社長に相談に行きます。
「会社を辞めて、起業の道を選ばせてほしい」
普通の社長ならどうでしょうか?
「ふざけるな!」
となりますよね。
ここで誰も書かない、突っ込まないところを書きます。
通常2年間の海外留学には2000万円はかかるそうです。
事実、これは以前野村證券の留学制度に関して
担当者から聞いたことがあるのでそうでしょう。
2年間も給料もらい続けて海外で学べるのですから
これくはいは当然かかるのでしょうね。
今は知りませんが・・・。
マネックス証券もまだ立ち上がったばかり。
京都大学卒の辻社長を将来の幹部候補生として
大金を叩いて留学させてくれたはずでしょう・・・。
それを起業したから辞めたいとは「金返せ!」
となるのでしょうね。
でもここで松本社長の言った言葉が泣けます。
「失敗する確率は大きい。でも会社はつぶれるかもしれない。
しかし、お前の人生はまだ続く。それを忘れないようにしてください。」
実に素晴らしい社長ですね。
因みに、瀧氏もMBAを野村證券の社費で行かせてもらっていながら
退職したのですね。
これもコッソリ書きますが、野村證券の場合はすぐ辞めた場合は
MBA代をいくらか戻さなければいけなかったような・・・(内緒)
まあ、いずれにせよ。若いですね。
これこそベンチャースピリッツです。
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