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2021年10月26日 (火)

経営の決断101項 その3

スター精密はどうしてこんなにキャッシュがあるか

分かりますか?

 

ご紹介したつの創業スピリッツに外れる事業には

手を出さなかったからです。

 

要するに「収益性の高い」ビジネスを常にやっていたからです。

ここにコロナ後のビジネスのヒントがあると分かりますか?

 

では世の中の経営者の方は皆思いますよね。

 

「では、高収益体質にするにはどうしたらいいのですか?」

 

それに対して佐藤社長は実に分かりやすく答えています。

 

「収益性が高い理由はとても簡単。

儲かる商品だけをつくり、

儲かる客だけに売っているから」

 

それを聞いて

「そんなの当たり前ではないか!」

と拍子抜けしますよね。

 

売上だけを遮二無二追っていると案外この下の原理原則が

抜け落ちてしまうというのですね。

「負けるかなと思うマーケットには手を出さない」ことらしいです。

 

この経営の原則を実行したのは佐藤会長ではなく、

先代の佐藤誠一氏でした。

佐藤会長が入社する前の1962年。

当時は年商2億円の中小企業だったのですが、

海外へ工作機を売りに出ます。

面白いのは、当事者内には一人も外国語ができる者もいなく、

なんのツテもなく海外進出したのだそうです。

その思い切った戦略が、スター精密の高収益体質を生んだのだそうです。

 

「小さな池をたくさん探して、大きな魚を獲る」

 

これこそが、その戦略を表した経営の定石。

工作機械というマーケットは世界的に見ても非常に小さいのです。

市場規模は最大でも2000億円以下なのです。

そこで2割、できれば3割のシェアを取りに

60年前に世界進出したのでした。

 

大企業が見向きもしないニッチなマーケットだった

からです。

競合するのはドイツ企業一社と日本の中堅企業2社。

わずか3社しかいないマーケットに参入して

「プライスリーダー」になったのです。

 

だからこそスター精密は高収益企業になったのです。

 

佐藤会長曰く

「グローバル・ニッチ作戦」

 

コロナ後の「真似すべき」新しい戦略ですね・・・。

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