巨大スタートアップ「ビジョナル」挫折と奮闘、成長の軌跡 その8
いろいろ書きたいことはたくさんあるのですが
もう緊急事態も今日でも終わりなのでまとめましょう。
ビズリーチは有名なあのCMの大ヒットだけで営業を
伸ばしたのではないのですね。
CMの作成秘話は面白かったのですが、そのCM効果を最大限に
活用する組織作りがあったからこそだったのです。
やはり営業のトップである多田氏の功績は大きかったのです。
多田氏が目指した営業は「個の力に依存しない組織」。
これ勉強になりました。
営業の会社ではありがちな「トップセールスに頼る」ではないのですね。
そのための要件は二つ。
① 営業に関する行動を要素分解して定量化し、成果を生み出す仕組みを作る
② メンバーの意識を高める組織づくり
この①は日本にはない営業手法ですね。
マイクロソフトやセールスフォース、ドットコム、オラクルなど
海外の企業向けサービスに強いインターネット企業が導入している営業手法で
「データに基づいて営業を科学的に分析」
しているそうです。
私のような「昭和の根性営業」しか知らないものは驚きですね。
いまでも「ひらめき筋を鍛える」ことこそが営業・・・。
と信じている昭和のおじさんも多く残っているでしょうけど・・・。
ただ「メンバーの意識を高める組織づくり」には、
やはりチームリーダーの役割が大事なのだそうです。
チームリーダが組織に勝ちグセをつけていくのですね。
多田氏により、「データに基づいて論理的に動く、勝ちグセのある組織」
をビズリーチは構築していきます。
このあたり、営業成績の上がらない中小企業の経営者には
参考になるお話なのではないでしょうか・・・。
こうして短期間に急成長した南社長だったのですが、
2020年2月に、ビズリーチをその立役者となった多田氏に任せて、
新社名「ビジョナル」としてグループ企業経営を目指すことになりました。
これ読んでいて驚きました。
ビズリーチを創業からわずか10年で1400人規模の会社に
短期間で急成長させたのにそれを持ち株会社の傘下にしてしまったのですね。
つまり、「ビズリーチ」としてのブランドに固執しなかった
のです。
2020年2月から次のようなグループ体制になります。
同時にあの楽天球団で世話になった元楽天球団社長の島田亨氏を
取締役として招聘しています。
元楽天副社長で、現USEN-NEXTの副社長の方です。
一方でヤフー(現Zホールディング)と提携して検索ビジネスに進出しています。
ZホールディングはLINEと統合したばかりですからね。
楽天、ヤフー、LINE、USEN・・・どことも提携して
新しいことは何でもできそうですね。
南社長はいったいどこに向かっていくのでしょうか・・・。
「100年続く会社よりも、100回変わる会社でいたい」
最後に南社長の名言をお伝えして終わります・・・。
(ガンバレ! ビズリーチシリーズ おしまい)
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