トヨタの会議は30分 その3
読みながらいろいろ思いましたが、
まず、今コロナ禍ですよね。
リアル会議はあまり行われなくなり、リモート会議が主流になりつつ
ありますよね。
数年後、通信環境が6Gの世界に突入したら、リアル会議というものが
なくなってくるかもしれませんね。
ただ、リアルであれ、リモートであれ、本質は変わらないとは思いますので
そのあたりを踏まえて続編をお願いしたいと思いますね。新刊本は
「トヨタのリモート会議は20分!」
どうでしょうか・・・・。
あと冒頭ご紹介したように、この本は入社数年の若い社員向けですね。
まあ、そのあたりは参考になる点だけ押さえて、
あとは読み飛ばしてもいいのでしょう。
非常に参考になった点は、トヨタの社風です。
「忖度文化の日本では貴重な社風」
忖度がうまい人が出世する会社は多いものですね。
でもトヨタは違うのです。
「空気を読む力はあるけれど、あえて読まない判断するやつこそが、
本当に『空気の読めるやつ』なんだ」
トヨタのある役員の発言らしいですけど、本当にトンチ話のようですね。
これ何度も読み返して考えてください。難しいですね。
トヨタの社員だった山本氏も当時分からなかったそうです。
この言葉の意味は、その後転職を繰り返してアクセンチュアに入社して
初めて分かったそうです。
アクセンチュアはグローバルに展開する大手コンサルティングファームですね。
そこには
「Think Straight Talk Straight」(シンク・ストレート トーク・ストレート)
という企業文化、モットーがあるそうです。
実に、分かりやすい英語ですね。
「真っ直ぐに考え、直言せよ」という直訳となりますが、
「余計な忖度は不要、直球で議論し、行動しよう」
という意味ですね。
これを知って山本氏は気が付いたのですね。
先ほどの
「空気を読む力はあるけれど、あえて読まない判断するやつこそが、
本当に『空気の読めるやつ』なんだ」
と実は同じ意味なのです。
分かりやすく言うと、
「自分の経験や知見、気づきなどから、違うと感じたら、
あえて空気を読まず、むしろ空気をぶち壊しにいく姿勢が大切」
ということなのです。
「ストレートな物言いがお互いにできる社風や文化は、
とかく内向きになりがちな日本社会では貴重なもの」
だからだそうです。
でも一方で
「思ったことをそのまま言ったら、喧嘩になってしまう。」
「上司との関係が壊れてしまう。」
という反論がくることは、山本氏は分かっています。
でも
「相手に同調することではなく、人とは違う気づきや
アイデアをどんどん提案して、上書きしていくのが仕事」
なのです。
そういう議論をする場が、「会議」であるべきなのですね。
ここで、私の熱心なブログファンなら、すぐ気が付きますね。
私自身もこの瞬間に、トヨタとソニーはつながりました・・・・。
前回ご紹介した平井前ソニー社長も、同様な考え方を
言っていましたからね。こちら
トヨタの表現は、部下の立場からの考え方ですね
「相手に同調することではなく、人とは違う気づきやアイデアを
どんどん提案すること」を、ソニーの平井氏は「意見」ではなく
「異見」という表現をしていました。
さらに、ソニーの経営者側の立場では
「異見を発見し、どうやって経営戦略に昇華させ実行させるか」
これこそが経営者の仕事としていましたね。
もっと言うと、
部下からの「異見」を得るためには、「EQ」
(心の知能指数 Emotional Intelligence Quotient)
が高くなければならない、のでしたね。
上司は、部下の忖度を簡単に見破るくらいの「EQ」も
必要ということでしょう。
実は、世界的な企業であるトヨタとソニーは
「仕事」とは同じ考え方だったのです・・・。
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