売上最小化、利益最大化の法則 その8
ご紹介した「5段階利益管理」なのですが、
その独自の管理方法が誕生した背景として、
北の達人コーポレーションのビジネスモデルの大転換が
あったのです。
もともとは、
「北海道の特産品をネット通販する」
という分かりやすいビジネスモデルだったのですが、
これは想像されるように「レッドオーシャン」のビジネスですよね。
つまり、競争は多いでしょうし、何より大手企業も参入してくるので
中小零細企業ではなかなか儲かりにくいマーケットなのです。
そこで木下社長はビジネスモデルを大転換させます。
「特産品」のマーケットから「健康食品」、「化粧品」に変えたのですね。
しかも高品質商品でロングセラーを狙うビジネスモデルにしたのです。
ロングセラーというのは大事ですね。
同じ製品を生産すればするほど品質は向上しコストは低下しますね。
必然的に原価は安くなります。
さらに単発の購入ではなく「定期購入」を促します。
定期購入をしてもらえるということは、新規開拓に係るコストが
なくなるということですからね。
通販会社の目指すべき大事な戦略です。
「5段階利益管理」のうちの「原価」と「販促費」が極端に下がり、
利益率が上がるのですね。
ここで北の達人コーポレーションの秘密が分かりました。
驚くべきことですが、「定期購入による売上比率は7割」も
あるのです。
利益率29%の理由がこれで分かりますね。
しかもこれからご紹介することはまさにビジネス展開として
中小企業経営者には絶対参考になるところでしょう。
「小さな市場で圧勝する戦略」
を展開したのです。
大手が参入するには小さすぎる市場を切り拓き、
中小にはマネのできない高品質の商品を投入するという作戦です。
つまり、簡単に言えば「ブルーオーシャン」ビジネスへの転換ですね。
ここで具体的に商品名を出した方が分かりやすいでしょう。
便通の悩みを解消する健康食品「カイテキオリゴ」(2006年)
目の下の悩みに塗るアイクリーム「アイキララ」(2015年)
小ジワの悩みのためのヒアルロン酸化粧品「ヒアロディープパッチ」(2016年)
手が老けて見える悩みのためのハンドクリーム「ハンドピュレナ」(2018年)
どうでしょうか?
申し訳ないですが、一つも知らない商品ですね。
大手企業は絶対マネのできないものですし、
大手が参入してこない小さなマーケットを狙ったからです。
つまり、大手は20億円程度のマーケットには参入してこないからです。
木下社長が目指したのは、
「売上10億円規模のニッチなマーケットでヒット商品を10個持つことにより、
売上100億円の企業になる」
ということなのです。
これこそが達人コーポレーションの秘密です・・・。
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