売上最小化、利益最大化の法則 その4
「無収入寿命」という素晴らしい経営指標を学んだところで
木下社長の実話。「開業時のしくじり先生」。
1992年にリクルートに入社して5年目。
その直前にWindows95が発売されて、インターネットが急速に
広まりましたね。
私も1998年開業ですからよく覚えています。
でもパソコンがまた高額で当時1台30万円くらいはしましたが、
それでもネットが急速に普及し始めました。
ここで木下社長はリクルートを31歳で退社。
もともと起業志向ですから当然の行動でしょう。
私も野村証券を31歳で退社ですから気持ちよく分かります。
「時が熟した!世の中は変わる!」
私もそうでしたが、木下社長も含め皆思ったのでしょう。
木下社長はすぐ会社を起業します。
合資会社サイマート設立。なんと資本金1万円。
自宅でパソコン1台だけのネット通販会社。
北海道の特産品をネットで売るという
申し訳ないですが誰でもできそうなビジネスですね。
このあたり学生時代から起業したいと考えてきた割には
短絡的思考です。
しかもいかにも資金はまったくなさそうですしね。(失礼!)
それでも、立ち上がりはそこそこ売れたらしいですが
1年半でものの見事に「取り込み詐欺」にかかり大失敗。
これで無一文に。
まさに「無収入寿命ゼロか月」!
ここは、「しくじり先生」としてまさしくネタでしょう・・・。
でも若さですね。
そこは起業を目指す方には見習ってほしいのです。
そんなことでへこたれたらダメなのですね。
34歳の2002年に北の達人コーポレーションを
資本金1000万円で設立。
そこから快進撃が始まります。
わずか10年後2012年に、札幌アンビシャス市場に上場を
遂げたのですね。まだ44歳。お若いですね。
本当に無一文になった経営者がたった10年で上場企業の社長になった
まさに新記録達成です。
お分かりの通り、2000年の頃はまさに「ネットバブル」。
ネットビジネスで急拡大したところも多かったです。
私も開業して、特にホームページ制作会社からの依頼が多かったですね。
あの頃は
「そんなに儲かるのですか?」
驚くほどでした。
世の中皆まだまだネット自体に慣れていなかったし、
理解されていないところも多かったのでしょう。
しかし、その後のネットバブル崩壊。
ネット通販の会社も雨後の筍のように星の数ほど誕生しましたが、
ネットバブル崩壊の波を受けて継続できなかったところも
多かったと思います。
北の達人はそれでも、しぶとく生き延びることができた理由は
本の題名の通り、
「売上最小化、利益最大化」
というところなのでしょう。
北の達人は無一文から20年間成長できた理由が
ここにあるのですね・・・。
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