こうすれば絶対よくなる! 日本経済 その3
ここで、税理士ブログらしく「消費税」について熱く語りたいと思います。
消費税は1989年(平成元年)4月導入ですね。
1993年(平成4年)に脱サラして税理士を目指した私は
誰よりもこの消費税を勉強しました。(自慢話ですいません)
3年間も大原簿記学校で勉強して、税理士試験の消費税法は
2度も受けたのですね。
最後の3年目は消費税法の全文暗記して、通達の隅々まで読み込んで、
もう解く問題もなくなるくら勉強しました。もう試験直前には
国税庁から出しているQ&Aまで(!?)勉強していました。
1998年(平成10年)に税理士試験に合格すると、
当時消費税に精通している税理士は、当然ですが少なかったので、
税務署の講師に引っ張りだこ。
ちょうどその前の年、1997年(平成9年)に消費税が
3%から5%に引き上げられていたので、それを納税者に周知する
必要もあったのですね。
内緒ですが、税務署から名指しで講師の依頼もあったほどでしたね。
私なりに、このなじみにくい税金を、どうやってやさしく教えるか
結構悩んだものでした。
まず、消費税がなぜ始まったかご存じですか?
平成以前は消費税はなかったのです。
それまでは、税金の負担者と納税者が同じ「直接税」がほとんどだったのです。
税金の負担者と納税者が異なるのを「間接税」というのですが、
諸外国はその割合が3割から4割だったので、それを真似て日本も導入されたのでした。
景気の動向受けやすい「直接税」より、受けにくい「間接税」の
割合をふやそうとしたのですね。
この導入は間違いではなかったのです。
消費税の導入はそれほど経済にはインパクトはなかったのです。
なぜなら当時は「バブル景気のピーク」の時点です。
忘れもしません。1989年12月29日。日経平均が
史上最高値3万8915円を付けましたからね。
インフレ基調が続いて経済が膨張していたからなのです。
でも、その後1991年(平成3年)くらいからバブルの崩壊。
3%から5%に引き上げられた1997年(平成9年)は
どういう経済状況だったかというと、経済が立ち直っていない情勢。
引きあげられた4月から、その夏から秋にかけて
景気が急速に悪化します。
11月に三洋証券、北海道拓殖銀行、山一証券が倒れ、
日債銀や長銀も危ないという話になった。
まさに金融危機。
そんなときに消費税の増税を敢行したから、日本の景気が悪くなり
財政的に破綻したというのです。
なかなかハッキリここまで書いている本はないでしょうね。
「97年の消費税増税は日本の命運を分けた」
こうもズバリ。
「97年の消費税5%から日本国民の『貧困化』が進みはじめた」
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