田中角栄 上司の心得 その3
政治のお話はしない約束でしたね・・・。
では「理想の上司像」を語っていきましょう。
「部下に花を持たせる」
政治家というのは
「自分が橋を架けた、堤防を直した]
など選挙区で吹聴したがるそうなのですが、
角栄氏は陣笠代議士の頃から
それがなかったそうです。
この「陣笠代議士」という言葉初めて知りましたが、
政界用語だそうです。議会や政党の決議を採択するにあたって
「挙手要員」となりさがっている「一兵卒の」政治家
のことらしいです。
何だか、今の国会には陣笠かぶっている政治家ばかりのようで・・・。
しかし、「部下に花をもたせる」
こういう上司はなかなかいませんね。
「部下の手柄はオレのもの。部下の落ち度は部下のもの」!?
「下、三日にして上を知る」
これは納得しますね。
上司は多くの部下の一人一人をなかなか見定められないのですが
個々の部下は三日もあれば上司の器量をすべて見抜いてしまうもの
なのですね。
まあ三日で器量を見抜かれているような上司では、
それ以上のポストははるかに遠いそうです。
「大胆の一方で、細心にして臆病」
あの角栄氏が臆病だったとはとても思えないですが、
重要なトップ外交の前日深夜まで、官僚の作成した資料を
読み込んでいたそうです。
「上司の致命傷『指示のブレと前言撤回』の二つ」
これも納得しますね。
朝令暮改の上司がたまにいますからね。
キライな上司のトップは、
「責任を取らない」
そうですが、その次あたりに
「指示がコロコロ変わり、前言撤回が多い」
がくるそうです。
これは絶対に嫌われますね。
「世の中は白と黒ばかりではない。真理は常に中間にあり」
田中角栄氏のピカ一の至言と著者は言っていますね。
「世の中は常に白と黒ばかりでない。敵と味方ばかりでもない。
その間にある中間地帯、グレー損が一番広い。
そこを取り込めなくてどうする。
取り組んでこそ、強い支持につながる。真理は常に中間にありだ。」
「そのへんが分からんヤツに天下取れるわけがないだろう」
事実この真理をつかんだ政治家が天下とっているのですね。
それは田中派から、竹下登、羽田孜、橋本龍太郎、小渕恵三という4人も
首相を輩出しているからなのですね。
「真理は常に中間にあり」
田中氏の自らの叩き上げ人生の中で確信した
「天下取り」の法則のようです・・・・。
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