ワークマン式『しない経営』 その2
「ノルマ」がない「頑張る」をしない・・・
などというと、それでも理解できない経営者も多いでしょうね。
この本で「ハッと」した点です。
ここだけでも読む価値があります。
当事務所は駅前ですので近所に不動産会社がたくさんあります。
「困難に立ち向かいます!」
「失敗してもあきらめず続けます!」
そんな大声で唱和しているのが毎朝聞こえます。
営業の会社ですから「頑張る」を営業マンに強要しているのでしょう。
どこの会社でも営業マンは上司と相談して「目標」を決めますね。
「目標」とは名ばかりで会社が決めた「ノルマ」なのですね。
「自分で決めた目標なのだから必ず達成しろ!」
「達成するまでは帰ってくるな!」
営業マンは「自分で決めた・・・」何て言われると非常にツライのですね。
きっとどこの会社もそうなのでしょう。
これは、30数年前の「ノルマ証券」においても日常風景でした。
いまだにあるのでしょうね・・・。
でもそれが「会社をダメにする」と土屋専務は気が付いたのです。
それはどういうことでしょうか?
これもこの本繰り返し読んで理解できました。
「2-6-2の法則」
はご存じでしょうか?
どのような組織でも「上位が2割、中位の6割が普通、下位が2割」
と言われるのですね。
上位2割が優秀でノルマや期限をキチンと守り、
会社の収益の大方の8割を支えるのです。
上位2割に感化され、中位6割を少しでも活性化することが
「昭和の組織論」でしたね。
上位2割が、出世し支店長になり、部長になり役員になっていく・・・。
下位2割は極端なお話として、ノルマを課して潰して切捨て・・・。
某ノルマ証券もそうでしたし、専務の在籍した三井物産でも
「ワークマンに来るまでは上位2割を重視するタイプだった・・・」
と正直に告白しています。
しかし、それは上場企業である商社や証券会社でのお話なのですね。
明らかに中小企業は違うのです。
そこに気が付いたというのは、本当に優れた経営者なのでしょうね。
天下の三井物産なら、ほっておいても東大卒の頭のいいしかも営業もできる
スーパーマンが入社して来るでしょう。
でも中小企業ではそんな人は絶対に望めないからなのです。
「『2-6-2の法則』どころか『1-4-5の法則』さ・・・」
そう嘆く中小企業経営者も必ずいるはずですから。
「中小企業では、中下位8割をいかに活性するか」
それが最重要だと土屋専務は気が付いたのです。
そのために、「ノルマ」や「頑張る」をやめたのです・・・。
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