続・こうして店はつぶれた その3
社長就任2年目で黒字に転換!
実はこの本で一番興味をもったところがココです。
正直書くと、潰れたお話はいいので、(すいません。)
「こうして店は繁盛した」
という本を、もっと以前にやまとマンさんに、書いてほしかった・・・。
ご紹介した通り、この経営改善は中小企業診断士の平成22年度の
問題文に取り上げられました。
たった2年で黒字にしたのだから、きっと有名なコンサルタントでも
つけたのではとつい思ってしまいますね。
この点も気になりました。
「先代から付き合いのあった顧問税理士も替え、社会保険労務士も
喧嘩しながら若手に替えた。・・・後に私の死に水を取ることとなる
顧問弁護士と契約したのもこの頃だった・・・。」
前回書いたように社長就任の際に、お家騒動があったようですから、
前社長の息がかかった顧問を挿げ替えることは当然だったのでしょう。
でも東京とは違い山梨という田舎ですからね。(失礼!)
特に地方の税理士は、
「巨大勢力を持つ有力事務所」が老舗企業を牛耳っていることが多いのですね。
(どことは書けません・・・)また税務署ともパイプが強いから、
(これも余計なこと書くとマズイか・・・)
なかなか税理士は変えないのですね。
私も税理士稼業を20年以上やって、こういう老舗企業から
オファーが何十社もあったのですが、
最後は古参の番頭さんが反対してオシマイDeath!・・・。(注 オシマイデス)
「先代から付き合いのある税理士」とは絶対的なのです・・・。
でも、これら外部コンサルタントのおかげで、
「就業規則も給与規定もなかった会社にきちんとしたルールを
つくって、有給休暇も取れるようにした」
のですね。
結果的に、「人員を補充しなくても前より作業効率は上がり、
一人当たりの給与は増えたものの、総人件費は格段に減った」
そうです。
疑い深い私は、さらに確かめるために、
中小企業診断士の出題問題を取り寄せてみました。
申し訳ないですが、出題分の方がより明確に書かれています。
まさに外部コンサルタントがいたおかげなのでしょうか。
それとも社長自ら改革したからなのでしょうか。
(※すべてご本人が考え実行したと教えていただきました。)
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱより
「現社長は、さっそくB社(やまと社)の経営再建に着手し、徹底した
組織内部の制度改革や環境の改善、取引先の見直しを行った。
まず、同族経営にありがちな肥大化した取締役陣に対して、
身内とのあつれきを覚悟で退任を要求し、経営陣のスリム化を図った。
また、パートを含めた従業員に対しては、その能力を尊重した透明性の
ある昇給制度を導入し、給与体系を見直しした。
さらに優秀なパート従業員に対しては、正社員への登用制度を作り、
社員と区別なく能力を評価した。」
すごいですね。
ここでは正直に書きますが、中小企業診断士の試験問題を読んだのも
初めてです。
なかなか難しいのですね。
設例の1番はコレです。これ明確に答えられる税理士はいますかね・・・?
『第1問 B社の現社長は、経営再建策の1つとして、仕入先の精査を行ったが、
具体的にはどのようなことを実施したと考えるか。80字以内で答えよ。』
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本当によく読み込んで頂き感謝してですm(_ _)m 改革当時は、どこのコンサルタントにも相談せず(そんな余裕もなく)すべて自分の思うままに進めました。放っておいたら資金ショート→倒産→夜逃げor自◯、と言う恐怖が先に立っていたからです(^^;
人間追い込まれると、火事場の馬鹿力が出るものです(笑)
投稿: やまとマン | 2020年10月 6日 (火) 12時21分
やまとマン様
早速にコメントありがとうございます。
そうなのですか。自らおやりになったのですか。
社長ご自身のさすがの実行力、決断力です。
投稿: 吉田信康 | 2020年10月 6日 (火) 13時10分