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2020年9月18日 (金)

なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? その7

では本当に村山シェフは

 

「三ツ星レストランになることを諦めたのでしょうか?」

 

ここはこの本の重要な論点ですね。

いろいろ考える飲食店経営者も多いのではないでしょうか?

 

ミシュランに選ばれるということは、

「ミシュラン・シェフ」という称号が与えられて、

何より、「星付きレストラン」としてのある程度の売上が確保されますからね。

 

まさに「グランメゾン東京」のキムタクみたいな「カッコイイ人生」が

保証されるのです。

 

でも村山シェフは正直に書いています。

 

「自分はそれまで、『星の数が最優先』してきた。」

でも

「一度星を獲ったら、星を落とすが怖くて必死で店のレベルを保とうとします。

そのため、長時間労働が常態化してスタッフは疲弊。」

してしまうのです。

しかも、

 

「新型コロナの蔓延によって人の行き来が止まり、

レストランをガイドブックで選ぶという仕組み自体が揺らいでいる。」

 

「遅かれ早かれ店も自分も疲弊してつぶれてしまう・・・」

 

そこまで追い込まれていたのでしょう。

これこそ、コロナ禍の中での「星付きレストラン」の実態でしょう。

 

では今後どうしていくかというと、

 

「今の僕にとって、スタッフの幸せが一番。

僕は称号よりもスタッフの幸せを追求していきます。」

 

サイゼリヤにバイトに行って、素晴らしい経営者に

生まれ変わったのでしょうか?

 

 

ここまで読んですぐ気が付きました。

 

「従業員の幸福が一番」と言っている経営者がいましたね。

もう分かりますよね。

 

京セラの稲盛さんですね。ご存じ京セラの経営理念。

 

Photo_20200918094501

 

これは何度も勉強しました。

一方サイゼリヤというと、HPで調べましたが、

そこまで「従業員の・・・」とは言っていません。

 

Photo_20200918094502

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でも読みながらこれも思っていたのですが、

サイゼリヤの「人時生産性」を京セラの「アメーバ経営」と

計算式は一緒なのですね。(人件費以外の経費まで加味するのがアメーバ式)

京セラも「1時間当たりの付加価値」を計算するのでしたね。

「稲盛教」の一信者である私も、ここは誰よりも詳しいつもりです。

(このお話は今度・・・)

 

しかし、

「ミシュラン・シェフという称号より従業員の幸せが一番」

 

何てなかなか言えるものではないでしょう。

 

 

「人は何のために生きるのか?」

 

「何のために経営するのか?」

 

コロナ禍で「在宅勤務」が当たり前になった世の中で、

今や働くことの意味が問われているのでしょう。

 

経営者にとってもこのコロナ禍で、それこそ

「経営することの意味」

が問われているのかも知れませんね・・・。

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