なぜ星付きシェフの僕がサイゼリヤでバイトするのか? その9
ではここで村上シェフが目指す「サイゼリヤ流飲食店経営術」を
公開しましょう。
コロナ禍の中で飲食店の生き残りの術ですね。
これは実は何度も取り上げた法則なのですね。
きっと村上シェフも良くご存じなのでしょう。
読んでいて本当にうれしくなりましたね。
「こんな飲食店経営者が本当にいるのかと・・・」
これはサイゼリヤの正垣会長の本に出ている
「6対4対2」
の法則でしたね。
「粗利は6割 給料は粗利の4割 家賃は粗利の2割」
これは何度もご紹介した数字でしたね。
※ ただこの「6対4対2の法則」の命名したのは私です。
サイゼリヤ経営学に誰よりも詳しい税理士が解説しておきましょう。
前回、このブログでワークマンの「データ経営」を取り上げましたが
サイゼリヤも実は「データ経営」であることが良く分かります。
ではここで「得意の」EDINETからサイゼリヤの数字を拾ってきます。
コロナ禍の前の2019年8月期の数字で説明します。
実は前年の2018年8月期も並べて書かれているので
分かると思いますが、ほとんど同じ数字です。
日本全国で1000店舗の大チェーンでありながら、同じ数字になるのは
まさに「データ経営」ですね。
ではその「6対4対2」の検証です。
2019年8月期の売上高は1189億8800万円ですね。
それに対して粗利(売上総利益)は、759億200万円です。
63.7%ですね。
これは本でも書いていましたが、これは上場企業としての調達コスト
の有利さです。粗利の6割(つまり原価率4割)は証明できましたね。
ではこれに対して
給料は304億8600万円
家賃は151億6100万円
ですね。
粗利の759億200万円で割ると
給料は40.2%
家賃は20.0%
見事に粗利の4割、2割を達成しているのです。
これは全社員がこの「6対4対2」を意識しているに他ならないのですね。
因みに人件費の内訳をみると、従業員が2098人いて、
平均給料は628万円ですね。
ということは従業員の給料は131億7735万円と計算できます。
差額の173億865万円がアルバイトの給料ですね。
アルバイトの働きでこの人件費を支えているのですね。
まさに「データ経営」。見事な管理会計だと思いませんか。
高校生など含め、低コストのアルバイトを戦力化することにより
高収益体質を達成しているのですね・・・。
どうですか。
サイゼリヤの秘密を暴きに、村上シェフのようにアルバイトしたくなってきましたか・・・。
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