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2020年8月 5日 (水)

ワークマンはなぜ2倍売れたのか その6

さて土屋哲雄氏が得意とする

「データ経営」

についてご説明しましょう。

 

2012年にCIO(最高情報責任者)になったときに、

驚いたことに「ワークマンにデータがない」ということでした。

そもそもどれだけ在庫があるかなどという、数量データがなかったのです。

 

ここまで書いて、中小企業の経営者には耳の痛いお話なのではないでしょうか。

中小企業のウィークポントは「在庫」なのですね。

ハッキリ書けば「棚卸」なんていい加減なところが圧倒的だからです。

 

それまでのワークマンは「売価還元法」という原始的な手法でした。

やり方は説明しませんが、棚卸をやっていないようなものです。

「余計なことをしない」というのが社風だったようです。

 

そんなアナログな社風の中で、次々とPBを「ワークマンプラス」で開発していきます。

でもそれまで40年間は「作業服屋」だったわけです。

アパレルも知らないし、アウトドアも知らない。

ましてやスポーツももっと知らないのですね。

 

 冷静に考えたら恐ろしいことなのですね。

それでもワークマンは1000店舗を目指す以上、どうしてもシステム構築を

やらなければならなかったのです。

 

 

しかし、システム開発で多額の資金を投入しても、

それを使いこなせばまったく意味がないですね。

 

それでどうしたかというと、全社員に「データ分析講習会」を

受けさせたそうです。

 

これから先にご紹介することは本当に参考になります。

こんな中小企業はないでしょうから。

 

Photo_20200805094101

 

使うものはエクセルです。

「日々の販売データを見て異常値を発見したり、

次にどんな手を打てばよいのか考えたりする力が身に着く」

のだそうです。

データ分析能力がないと部長にはなれないそうです。

 

それまでの「経験にもとづく感ピュータ経営」から

「データ経営」への脱却です。

これでワークマンは変わったというのです。

 

ここから先は読んで驚きます。本当にすごいですね。

 

「在庫数量のデジタル化は完成した。」

 

「エクセルでシュミレーションを重ねるうちに、

需要予測のアルゴリズムまでできてしまった」

 

「ワンタッチで仕入れ完全自動化した。」

 

そうです・・・。

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