10年後に食える仕事食えない仕事 その4
この本の特徴的なところ、そのAIの強み、人間の強みを四つの区分に分けます。
問題を整理するには分かりやすいと思います。
A~Dの四つのマスができますね。
では、「計算する」という業務を入れていきましょう。
エリアDにパソコン・電卓が入っていますね。これは人間よりAIが
強いの分かりますね。
エリアBに公文式が入っています。「暗算」という意味なんだそうですが
暗算は人間が得意ですからね。
でも、エリアDにそろばんが入っていて「×」になっていますね。
経理という業務が、昔は「そろばん」が必須でした。
30年間の会計事務所にはそろばんがあったはずです。
そろばんも前回紹介した「手先ワーク」ですね。
でもそろばんは実質的に消滅してしまったのですね。
ところで、エリアAには何もありません。
ただ「ケンタウロス」と書いてありますね。これは何でしょう?
これは「藤井王位誕生」の際に説明しましたね。
AIを駆使した最強の人間なのですね。
これは将棋ではなく、チェスの世界から生まれたそうです。
IBMのAI「ディープ・ブルー」に負けた世界王者が、
「もし自分が、ディープ・ブルーと同じように、過去の膨大な
試合を記憶した巨大なデータベースをその場で使えていたら、
もっと有利に使えていただろう。」
と考えたことで生まれたんだそうです。
囲碁や将棋にはない競技ですが、チェスには「AI持ちこみ可」の
フルースタイルチェスでは圧倒的な勝利を収めているというのです。
これは驚きませんか。
つまり、
「人間の直感や戦略+AIの計算力が『AIのみ』に勝つ」
ということなのですね。
難しいですか? でもこの本の肝は「デジタル・ケンタウロス」なのですね。
この本では、「ご親切に」税理士の業務で、紹介されていました。
記帳代行というルーティーン業務はD、
相談・提案業務はB
税務コンサルタントとなった職業としての「デジタルケンタウロス税理士」が
Aなのです。
ではエリアCに税理士の業務があるかというと、非常に厳しいことが
書いてありました。
「そろばんをはじいて紙の帳面に毎月の記帳代行することが
中核業務となっている『昭和な税理士』はそろばんと同じように
消える運命にある。」
これは前回紹介した、織田信長に新兵器鉄砲で撃ち殺される
武田軍なのですね。
税理士会の会長が武田勝頼に見えてきました・・・・(内緒)
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