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2020年8月17日 (月)

ワークマンはなぜ2倍売れたのか その13

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(単位:千円)

では「データ経営」の神髄をお見せしましょう。

驚きます。

 

 

表はワークマンの過去5年間の売上高と売上原価、営業総利益ですね。

EDINETから数字拾ってみました。

しつこく言いますが、誰でもEDINETで見られるものです。こちら

上場公開企業というのはすべて正しく開示しないといけませんからね。

ワークマンがいかに高収益なのかがよく分かります。

5年間で営業総収入が495億円から923億円に86%増。

営業総利益が171億円から倍の343億円にもなっていますね。

 

オレンジの部分が収入です。収入は2本立てです。

本来の物販売上としての売上高と加盟店からの収入です。

加盟店からの収入がいわゆる「ロイヤリティー収入」と言われるものですね。

「その他の営業収入」というのがよく分かりませんが、

これはあとで検証します。

 

見るとこの「ロイヤリティー収入」の比率が高いことがよく分かりますね。

ロイヤリティーとはFCが本部に支払う「のれん代」ですね。

 

本題に戻りますが、「ワークマンのFCは儲かるのか?」

ということを考えながらみてください。

 

しかしもっと驚くのは、原価率です。

営業総収入を100として原価率を考えてみました。

65%から最近では62%まで落ちていますね。

 

それでもこれだけの比率は高いです。

前回お見せしたように、販売員の人件費はFC持ちですから

ワークマン本体の販売員の人件費負担はないのです。

これこそがワークマン高収益の秘密ですね。

 

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EDINETには売上の詳細のデータが出ています。

令和2年3月期の数字でもう一度見てみましょう。

 

加盟店からの「ロイヤリティー収入」の比率が25.8%にもなります。

またよく見ると「加盟店向け商品供給売上高」は597億円あることになっています。

 

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別な表を見ます。

ワークマン単体では923億円の売上でしたが、チェーン全体の売上です。

1220億円もの売上があるのです。

チェーン全体つまり、ワークマン各店舗のレジに入金される合計額が

1220億円ということになりますね。

そこから各FCは、ロイヤリティーを本部に対して支払うことになります。

 

では、ワークマンの加盟店から本部へ支払うロイヤリティーを計算してみましょうか。

ただ、1220億円のうち直営店の売上高が87億円あるので、

FCの総売上を1133億円で計算してみます。

 

1133億円の36%が想定粗利でしたね。

1133億円×36%=407.8億円

このうち4割がFCに、本部には6割でしたね。

407.8億円×60%=244.6億円

決算上238億円となっていますが、

ほぼ想定通りとなりました。

ということは、やはりFCは本部へ238億円も支払っているのです。

 

こんなに支払って、本題の「FC自体は儲かっているのでしょうか?」・・・・

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