ワークマンはなぜ2倍売れたのか その14
ではもう少しDATAを見てみましょうか。
有価証券報告書より
FCの売上高と売り場面積の表です。
これにより、1㎡あたりの売上高が分かりますね。
5年前の平成28年3月期で1㎡あたり売上高が
34万5000円だったのが、この5年間で50万円へと
単純に45%増となっていますね。
各FC店舗の儲けは売上に比例しますから、この5年間で45%増えていると
想像はできますね。
「FCが儲かっているかどうか」については
やはり勝手な想像では書けませんから
これくらいにしておきましょう。
有価証券報告書をあれこれ眺めていたら
ワークマンの本当の姿が分かてきました。
一言でいうと「ブレない経営」ですね。
また数字で検証しましょうか。
5年前の店舗数です。
766店舗です。
令和2年現在の店舗数
868店舗なのです。
5年間でわずか100店舗しか増えていないのですね。
これだけ話題になっていて急成長していても
1年で20店舗程度しか出店していないのです。
ここですぐ思い出しますね。
あの「いきなりステーキ」ですね。
ブームに乗っかってアメリカ進出したり、
1年間で200店舗も出店して大失敗してしまいましたね。
ワークマンの強みが分かっているから、ターゲットを見極めているからなのです。
数字でもう一度検証します。
5年前と現在のチェーン全体の商品構成です。
ワークマン本来の「作業服屋」としての
ワーキングウエア、履物、作業用品の比率は約80%です。
確かに独自PBでカジュアルウエアの比率は少し増えましたが、
「職人をターゲット」
として本質的な売り方はまったく変えていないのですね。
つまり、5年前と今とはほとんど変わらないのです。
これも正直驚きました。
「融資いくらでもしますので、人気PBブランドを若者に売るために
銀座や原宿に出店しましょう!」
とメインバンクがいくら言ってきても耳を貸さなかったのでしょう。
これだけ高収益の優良企業だったら、半沢直樹風に言うと
メインバンクの東京中央銀行の大和田常務から
「2000店舗達成のためのマル秘プラン」
「頭取案件として500億円の追加融資」
もしくは、子会社の東京セントラル證券から
「500億円の社債発行」
のベストレート提案が当然あったはずですからね・・・・。
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