« ワークマンはなぜ2倍売れたのか その3 | トップページ | お父さんはユーチューバー »

2020年7月31日 (金)

ワークマンはなぜ2倍売れたのか その4

では土屋哲雄氏。ワークマンに入って2年後本格的に動き出します。

「中期業態変革ビジョン」

というのを打ち出します。

さすが元三井物産経営企画室出身ですね・・・。

それは、3か条からなります。簡単に言うと、「アメとムチ」の戦略です。

 

  • 社員一人当たりの時価総額を上場小売企業でナンバーワンに
  • 新業態の開発
  • 5年で社員年数を100万円ベースアップ

 

どうでしょう?

これ聞いて社員はやる気出ますね。「上場小売企業でナンバーワン!」

と聞いた瞬間、あのユニクロに勝つことを意味しますし、

何より年収100万円アップしてくれるのですからね。

アメをくれる代わりに、それでどうやってそれを達成するかが、

2.新業態の開発 なのです。これはまさに「ムチ」です。2種類あります。

 

①「客層拡大」で新業態へ向かう。

②「データ経営」で新業態を運営する準備をする。

 

「データ経営」とは三井物産でコンサルタントまで勤め上げた

方ですからね。これはお手の物です。これは後述しますが、

まず、「新業態開発」。

 

実はそれまで、ワークマンは効率経営を重視して

「在庫を持つことをタブー視」していたのです。

 

そのため、作業服専門店なのに、作業服のプライベート・ブランド(PB)は

なかったのです。

 

まず手始めに作業服のPBを会長に内緒で50万着製造。

初めて在庫を持つという「パンドラの箱」を開けます。

これが予想以上に売れて、ついに一般向けのPB開発に着手します。

それまでワークマンの作業服とは職人が着るものがほとんどでしたから、

申し訳ないですが、かなり「ダサイ」のですね。

吉幾三のCM見てもそう感じませんか?

職人さんですから、別にファッショナブルでなくてよかったからなのです。

この土屋哲雄氏は略歴からアパレルには門外漢ですね。

それでどうしたかというと、これは面白かったですね。参考になりますよ。

 

そこで社長自ら

 

「24時間着用宣言」

 

自宅でも上着から下着までワークマン。

もちろん会社でも背広を止めてワークマンです。

これは、「ユニクロ」を意識しているのは間違いないです。

 

でも不思議ですよね。自分の会社の商品を着ることが

恥ずかしいと思ったらおしまいですからね。

徐々に社内の雰囲気が変えてゆきます。

 

そこで2016年以降

スポーツウエアの「ファインドアウト」、アウトドアの「フィールドコア」、

防水ウエアの「イージス」という3つのPBを立ち上げます。

それでもそれほど売れなかった・・・。

 

そこで土屋哲雄氏は、とうとう「売り方が悪い」ということに

気が付いたのです・・・。

« ワークマンはなぜ2倍売れたのか その3 | トップページ | お父さんはユーチューバー »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ワークマンはなぜ2倍売れたのか その3 | トップページ | お父さんはユーチューバー »