破天荒フェニックス その5
オンデ―スの買収してわずか1年半。
続けて買収した雑貨チェーンで失敗して
買収資金2億円を含み、その時の損失が5億円。
これで10億円の繰越損失です。
「バランスシートだけ見たらゾンビみたいな会社」
だったそうです。
それでも潰れないのですね。
この本の副題で「絶対に潰れると言われた・・・」
と書いてありますが、この点が勉強になるのですね。
何度も書きますが、この失敗例を学んでいただきたいのですね。
ここで私がたまに引用するエステー会長の名言ですね。こちら
「赤字で会社はつぶれない。キャッシュが尽きた時がつぶれる時。」
なかなかこんな経験はできないですよ。
まあ当たり前ですね。そんな経験をすると本当に破綻してしまいますから・・・。
オンデーズは巨額の赤字だったのですが、それでもつぶれない理由は、
キャッシュはなんとかあったのでしょう。
それこそ日銭の入る商売の最大の利点なのでしょうか。
この時オンデーズは、出店攻勢をかけ日本全国65店舗。
当時は「9000円 7000円 5000円」という格安の
「スリープライスメガネ」ということで脚光を浴びていました。
店舗の数だけ見れば
「スリープライスメガネ」というカテゴリーの中では業界3位の
ポジションだったのです。
でもこの時の推定借入金も10億円以上ですね。
追加では銀行融資のまったくできない状況です。
それで田中社長はどうしたかというと、
最安価格の5000円をさらに半額にするという
「全品半額セール」
で、つまり本の題名の通り、「破天荒な戦略」攻勢をかけます。
この「メガネ一式2500円から」のセールがなぜか大ヒット。
しかしゲリラ戦略ですね。
小手先だけの安売りはいつまでも続きません。
その後さらに厳しい苦境に立たされます。
業界最王手「ジェームズ」が
(と本では書いてありましたが、これはJINSであることは明らかですね。)
「薄型レンズの追加料金を全部0にする」という新戦略。
ここも勉強になりましたが、メガネ業界は「この薄型レンズ」で
それまで儲けていたのですね。
安売りチェーンでは、当初破格の値段で釣っておいて、
最後に購入の段階で、「もう少し予算出していただければこんな薄型に・・・」
なるほど!そうだったのですね。
私もメガネ歴40年ですからね。そういう経験は結構あります。
これでだまされていたのですね・・・。
この業界のおきて破りの新戦略でJINSは快進撃します。
よって、さらにオンデーズも苦境に立たされます・・・・。
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