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2020年5月22日 (金)

起業家の勇気 その4

ここでハッキリ書きます。

昔は「有線放送はヤクザの商売」とまで言われていたそうです。

  

有線放送は昭和35年頃(私が生まれたころですね)、

盛り場で生まれたのです。

当時は日本全国の盛り場には濃淡はあれヤクザが後ろに

控えていたのだそうです。

 

そこでレコードを流して、その料金を取るのですね。

しかも、有線放送用の線(スピーカー線飲)を

飲み屋街などのお店につなげるのです。

 

ここですぐ気が付きますね。

 

「レコードの著作権はどうなるの?」

 

今の法律なら厳しいのでしょうね。

でもそれに文句を言わせないくらいのヤクザの「力」が

必要だったのでしょう。

これ以上勝手な想像では書けませんが、

当時の大衆音楽には、きっと巨額な利権があったのでしょう。

 

しかも、

「電柱の使用料を払わないで、夜陰にまぎれて盛り場の電柱に

よじ登り、有線放送のためのケーブル線を引く」

これこそ、法を無視したまさにヤクザな商売ですね。

 

電柱の持ち主からよく文句が出なかったのですね。

 

ただここで、宇野元忠氏は経営者として素晴らしい才覚があったと認めます。

「ベンチャー経営者としての、元忠氏の独特の人材登用術と臭覚」

がずば抜けていたようです。

 

大阪だけにとどまらず、全国に拡大していきます。

 

そして東京に進出。

東京の大手の名前は「日本音楽放送」。ここは現在のキャンシステム

なのですね。

「宿命のライバル」との「バチバチ」の争いを繰り広げます。

 

有線放送の全国の覇権をめぐり、ライバルとの抗争は続きます。

1970年(昭和45年)に大阪で万国博覧会が行われましたね。

ここでも「大阪戦争」というのが行われたそうです。

 

熾烈な争いの果てに、

「電信柱に登った男が電柱に張られたケーブルをニッパで切るような事件」

が多発します。

  

最後には警察が介入・・・。

 

まさにヤクザの抗争のようなお話。

このあたりは、実に面白いところ。

ぜひ本書をお読みください。

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