2030年の世界地図帳 その4
この「サスティナブル」(持続可能な)をやさしく解説してみましょう。
唐突ですが、ここで筒井康隆原作の「時をかける少女」を例にとります。
私の年代でいうと女優の原田知世が主人公で映画化されましたね。
1983年(昭和58年)の頃です。
原田知世が
「時~を~♪ かける~♪ 少女~♪♪」
と歌って大ヒットした映画ですね。覚えていますか?
舞台となったのは広島の「尾道」です。
私も昨年旅行しましたが、坂道で有名な実に風光明媚なところです。
特に尾道の街中には当時から保全されている景観や、昭和初期の建物を
居抜きで使っているカフェなど豊富にあるのです。
当然映画でもその坂やカフェがロケ地として選ばれていますね。
その「時をかける少女」が20年後の2006年にアニメ化されました。
その映画とアニメを比べると「サスティナビリティ」(持続可能性)
な考え方がよく分かるというのです。
「どういうことでしょうか?」
このアニメ画像を見てください。
20年前と同じ坂が描かれているというのです。
登場人物の髪型や服装は変わったり、黒電話がスマートフォンに
変わっています。それでも、素晴らしい景観は変わらないというのです。
つまり、価値があるものとされる「尾道の坂」をどうやって維持するのか
ということを考えること、それこそが「サスティナビリティ」(持続可能性)
なんだということなのです。
尾道市役所には「環境政策課」があり、尾道の環境を維持するような
政策を長年やってきているのです。
例えば、スーパーの夜の照明を控えてもらうとか、景観にそぐわない銀行の大きな看板を
撤去してもらうなど長年努力してきたのです。
それは、尾道市民全員が
「尾道の景観は素晴らしいものだ。永遠にそれを守ろう。」
と共通認識として思っているからなのです。
尾道市民は「サスティナビリティ」(持続可能性)を理解しているのです。
どうですか?
分かりますか?
それでも分かりにくいですよね。
何故なら
「現代の日本では公共に対して社会を守ろうという感覚が薄い」
からだろうと落合さんは言っています・・・・。
« 2030年の世界地図帳 その3 | トップページ | 2030年の世界地図帳 その5 »
コメント