ユダヤの商法 その6
昔東京タワーの中に「蝋人形館」があったのをご存じでしょうか。
東京の隠れた名所だったのですね。
実はこれも藤田氏の発案のものです。
マクドナルドを日本に広めた後、1970年(昭和45年)に
ユダヤ商人ジョージ・ドラッカー氏から蝋人形の興行権を
買って東京タワーの中に蝋人形館を開いたのです。
「日本人は、動きのない人形なんか見に来るはずがないから
絶対失敗する。」
と当時は周りから言われたそうです。
当時興行とは、客が座ったりじっとしていて、舞台が動くものと
思われていたからなのですね。
それはそうですね。映画や演劇で考えれば常識的なことだったのです。
それを藤田氏は全く逆転の発想です。
舞台が“静”で客が“動”という興行を日本で初めて
成功させたのです。
ただ残念ながら2013年(平成25年)に閉館にはなっていますが
40年以上続いたことを考えれば大成功だったのでしょう・・・。
もう一つ、ユダヤ商法で参考になる考え方。
「薄利多売はバカの商法」
「薄利多売」というと大阪商法を代表するものといえます。
大阪商法は薄利多売で「がめつく」儲けていくやり方だからです。
でもユダヤ人に言わせると
「たくさん売って『薄利』だなんて大阪商人はバカではないか」
そこまでいうそうです。
ユダヤ人は、「安く売る」という発想はないのです。
自信のある商品は絶対まけないで高く売るのです。
ユダヤ商品は「まけるくらいなら売らない」
これは、自分の取り扱う商品に、絶対の自信に裏打ち
されているからなのです。
「薄利多売」の反対の発想ですが、「厚利多売」
これこそユダヤ商法の儲けるからくりです。
「高く売る」というのは以前勉強しましたが
コトラーのマーケティング理論ですね。
ただユダヤ商法は4000年の歴史があるのです。
かなり論理的です。
「金持ちが飛びついてくるエサ」を探すのです。
どういうことかというと、流行には金持ちの間で流行るものと
大衆の中で起こってくるものがあるそうです。
大衆の中では、(かなりたとえが古いが)フラフープとか
ダッコちゃん、アメリカン・クラッカーのようなものです。
古すぎて分るでしょうか・・・。
今ならタピオカでしょうか。
でも大衆の流行るものはあっという間に終わりますね。
当然ですがユダヤ商法は、金持ちの間で流行るものがターゲットです。
やり方は「アコガレ心理」。
上流階級の心をくすぐるのです。
そうなればしめたもの。
「厚利多売は希少価値を売ればいくらでも可能」
なんだそうです。
ただ上流階級で流行るものはいずれ大衆でも流行るそうです。
その期間は2年後。
もちろん、その2年後には手を引くのがコツ。
恐るべしユダヤ商法・・・。
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