末広がりのいい会社をつくる その5
このブログで永年取り上げているテーマとして
「会社は誰のものか」
というのがありましたね。
塚越経営学はまさに「会社は従業員のもの」なのですね。
もっとはっきりと
「会社はみんなの幸せのためにあるもの」と言い切っていましたね。
だからこそ、上場しないのです。
分かりますか?
上場企業は「会社は株主のもの」だからです。
株主は配当をもらう権利があり、利益を要求してきます。
利益が出なければ、リストラでもして人件費を削るべく要求してきます。
それでは社員は幸せではないですね。だからこそ塚越氏は上場しないのです。
塚越氏の利益に対する考え方は特筆すべきものがあります。
「利益とはウンチである」
とまで言っているのですから・・・??
こんな「下品な」(失礼!)経営者を初めて知りました。
「利益とは健全な事業活動を行った結果として生じるウンチのようなもの」
としているのです。
利益ばかり出すことに固執することは、食べ物から栄養を吸収せずに
ウンチばかり出そうとする行為に匹敵し、非常に不健全であると・・・。
使うべき経費や人件費を削れば、その分利益は増えます。
でもそれでは決して人を幸せにしないのです。
「利益の使い方にこそ、経営者が真に求めているものがはっきりと
表れるのです。」
なかなか素晴らしいですね。
ここが塚越経営学の真骨頂です。
ただ、利益がでれば給料やボーナスで還元することだけでも
ないのです。
研究開発への投資や、働く環境を快適にするための設備投資など
また地域貢献のためへの投資などまでしているそうです。
会社が永続する仕組みづくりも将来的な社員の幸せにつながりますからね。
塚越経営学の考え方がもっと分かりやすく出ていました。
「社員に経費を節約しなさいと言ったことがありません。」
ここが一番驚いたことです。
製造業の経営者では、製造コストを1円でも下げるために、
徹底的に節約すること求めているのが普通です。
「いない部屋では明かりを消す」、「昼休みは電気を消す」
「エアコンは適温を保つ」・・・などなど
以前勉強しましたが、未来工業では
「社員一人一人に目の前に蛍光灯のスイッチの紐がぶら下がっていて、
廊下やトイレは薄暗く、エアコンもあまりつけない」
工場でした・・・。こちら
塚越氏は
快適な職場環境を保つために、照明やエアコンを少し強めにしたり、
少々高価でもすわり心地の良い椅子を揃えることは決して無駄では
ないと考えるのです。
快適さは社員の幸せにつながるからなのです。
快適さを排除してまで経費を節約しようとするのは誤りである
とまでいっています。
なかなか奥が深いです・・・。
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