売上を、減らそう。 その4
書きながら思い出しましたが、こちら
7年くらい前に取り上げた「俺のイタリアン」がありましたね。
あのお店も驚異の原価率60%をうたっていましたね。
当時は長蛇の行列を作ったのでした・・・。
2014年には上場公開という触れ込みだったのですが、
残念ながらそうなっていませんね・・・。
「佰食屋」もあれと同列の「行列経営学」なのですね。
行列ができる店なら何でもできますからね。
昨日申し上げたメリットを十分享受できるのです。
でもそろそろ税理士ブログらしく、「本当に儲かっているのか」
という突っ込みをしていきましょう・・・。
まず「佰食屋」のメニューです。
ステーキ丼がもちろんメインメニューです。
ほとんどの人がこれを頼むのでしょうね。
税別1000円ですね。
これが佰食ですから、毎日10万円の売上ですね。
サイドメニューを頼む人もいるのでしょうね。
飲み屋ではないのでビールやワインを頼む人は少ないのでしょう。
仮に一日の売上がサイドメニュー合わせて12万円とします。
それが一月30日で360万円。
一般的に月360万円のお店なら儲かっているはずです。
何故なら通常のお店の原価率は25%~30%だから。
でもこの佰食屋はなんと50%なのですね。
高級牛肉を毎日仕入れてそれをふんだんに使っているから
たぶん一杯の原価は500円あっても当然でしょうね。
360万円×50%は180万円!
あと人件費を計算しましょう。
佰食屋はなんと売り上げに占める人件費は30%なんだそうです。
そごいですね。
実際に3店舗で正社員が13名。アルバイト含めると30名。
1日にシフト5名は入れているそうです。
ということは360万円×30%は108万円!
では売上360万 ― 仕入180万 ― 人件費108万円 = 72万円!
これしか残りません。
因みに、これを「FLコスト」の計算というのですね。
F(Food 原価・材料費)とL(Laber 人件費)です。
FLコスト80%なんて考えられない数字ですね。
(顧問税理士から反対された)と正直書いてありましたから
私でもきっと文句言うでしょうね・・・!?(すいません)
この72万円から実際には家賃支払って水道光熱費支払って・・・。
となりますからね。
やはりあまり儲かってはいないのではないでしょうか。
本人もこう書いてありました。
「めちゃめちゃ儲からない」と・・・。
ただ実際の売上はもっと良さそうです。
2018年8月期でこの運営会社(株式会社munitts)は
1億7000万円以上です。
一店舗6000千万円とすると月に500万円の売上ですね。
なんだか儲かっていそうですが、
「経常利益はギリギリの赤字」だったそうです・・・。
ただご主人が経営する(ご主人は設計士らしい)不動産部門で
赤字をカバーしているらしいので、果たして佰食屋単体では
どうなのでしょうか・・・。
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