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2019年5月14日 (火)

直感と論理をつなぐ思考法 その3

「カイゼンの農地」で安穏とした暮していると
思考方法も「罠」に陥ってしまうようです。
これはなかなか厳しい指摘ですね。
PDCAサイクルに対する強烈な批判です。

でも一方で
「こんな農地でこんな収穫作業ばかりしていいのだろうか・・」
そう思い出す人がやはり出てきます。
PDCAサイクルやリスク管理に守られた「農地」を
抜け出し、一定のリスクを取りながら狩猟・採集や
陣取りに明け暮れるような世界に飛び出していくのです。
向かう先は、これが佐宗氏のいう「戦略の荒野」

① カイゼン思考 から ②戦略思考 へ
ですね。

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戦略の思考を絵にかくとこういうことなんだそうです。
この本は冒頭こういう絵が大々的に出てきます。

最初、「何だろう・・・??」
と眺めていたのですが、読んでくるとだんだん分かってきます。
正直この本で一番おもしろいところ。
さすがデザイナーですね。
自分の主張することを一枚の絵に表現することができるのですね。


戦略思考はこの絵のように、まさに戦いの連続。
陣取り合戦を日々していくのですね。
戦略思考の本質は、
「自分たちが勝てる目標を設定し、資源を集中配分すること」

正しい目標を設定するには
「モレなくダブリがないように」
課題を切り分けること。
これはマッキンゼーの得意とするところらしいです。

実は佐宗氏自身、所属していたP&Gこそ、
この「戦略の荒野」を生き抜いてきた外資系企業。
何人もここから優秀なデザイナーを輩出し、
「P&Gマフィア」とまで言われるくらい
業界では有名らしいです。

この「荒野」の中で競争相手たちにまだ気づかれていない分野はないか、
ライバルたちをうまく出し抜いて領土を奪う道はないか、
そのための「目標」を絞り込みながら、資本投下の「選択と集中」を
繰り返すのです・・・。

なかなか大変ですね。
データー重視の戦略は圧倒的な地位を気付くのですが、
最大の欠点は「個人が疲弊していまうこと」
これにより佐宗氏は、書いたように病んで結局退職してしまうのですね。

会社を辞め、向かった先はアメリカ。
シカゴにあるイリノイ工科大学デザイン・メッソドの修士課程に留学。
ここで本格的に「デザイン思考」を学んだのです・・・・。

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