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2019年4月 3日 (水)

日本人の勝算 その1

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久し振りの書評ですね。
いろいろと読んでいたのでご紹介したかったのですが
東京マラソンとその寄付金控除で熱くなりすぎていましたから・・・。

しかし、新元号が発表されてから
「平成とはどんな時代だったのだろう」
「令和とはどんな時代になるだろう」
そういうことばかりですね。

そういう意味でこれからの時代を考えるには絶好の書でしょう。
作者はデービット・アトキンソン氏。
日本在住30年の1965年生まれのイギリス人。
オックスフォード大学を出て1992年にゴールドマンサックスに入社。
1992年というと平成4年。まさにバブルのピークでしたね。
懐かしいですが私が野村證券を退職した年でもあります・・・。
金融調査室長として、日本の不良債権の実態を暴くレポートを書き
注目を集めた人なんだそうです。

「バブル崩壊の引き金を引いた人」というと言い過ぎでしょうか。

 

豊富な資料と明快な論調で実に分かりやすいです。

例えば今年10月に消費税が8%から10%に引き上げられますね。
著者に言わせたら、
「消費税引き上げなど小手先の微調整の典型」
とばっさり。
「消費税の引き上げに関して、『社会保障の負担が重く、税収を増やさなければ
いけない。そのためには税率を上げる必要がある』という説明がされているが、
この理屈は固定概念に囚われた、非常に次元の低い理屈・・・」
と非常にキビいしいのですね。

つい税理士として「消費税が引き上げられたらどうなるか・・・」
何て考えてしまうのですが、そんな「つまらないこと」を考えていたら
時代を見失うのですね。
何度も読み返すとこれからの「令和」という時代が見えてくるような
気がしてきます。

日本は間違いなく大きな「パラダイムシフト」が起こっているのです。
そのパラダイムシフトの原因は二つ、
「人口減少」

「高齢化」
なのですね。

令和の時代は、人類史上いまだかつてない急激なスピードで
人口減少と高齢化が進んでくるというのです。

いったいどうなるのだろう?
そのための「勝算」はどこにあるのだろう?

ではその「日本人の勝算」をどうやってみつけていくのかという点ですが、
実に興味深い書き方をしています。
海外のエコノミストの論文を徹底的に研究したというのです。
最終的には118人の外国人エコノミストの論文を
まとめ上げたそうです。


ではその勝算をご紹介していきましょう・・・。

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